もはや新型ノート頼りか!? トヨタ圧勝の国内販売で 新車投入するも日産は苦戦中!?


■日産の強みは「電動化」 現在は将来への飛躍のための準備期間

 2020年5月に発表された内田誠社長による事業構造改革計画は、まだはじまったばかりである。成果を求めるには時期尚早だ。また内田社長は、「規模を追うことはこだわらない」としている。余剰資産を整理し、充填市場とセグメントに持続的にリソース(資源)を投入する方向性を示している。

 新車では、CおよびDセグメントと、EV、そしてスポーツが中核であるとする。国内では、軽自動車も重要な位置づけになるだろう。

 2020年発売された「ルークス」は、スーパーハイトワゴンとしてホンダ「N-BOX」、スズキ「スペーシア」、ダイハツ「タント」に次ぐ販売台数を確保しており、タントとは順位を入れ替える可能性を残している。

国内市場で人気となっているスーパーハイトワゴンカテゴリーで奮闘する「ルークス」。ハイウェイスター(写真左)と、標準仕様 X(写真右)

 こうしたなかで日産の強みは、やはりEVを基にした電動化だ。モーター駆動は、エンジンとモーターを併用して燃費を向上させるパラレル式ハイブリッドに比べ、たとえばワンペダル操作や、自動駐車などの面で、優位に立つ可能性を見せている。

 スカイラインのプロパイロット2.0も、HVとしてモーターを装備することが条件のひとつになっている。

 レベル3の取得ではホンダに先を許したが、レベルの上下ではなく、自動運転の可能性を具体的に示した点において、プロパイロット2.0の市場投入は意義深い。それによって、高速道路の最高速の在り方という課題を明確に知るきっかけをつくった。自動運転の実用化は、自動車メーカーの技術だけでなく、現行の道路交通行政の問題点を洗い出し、改善することが不可欠なのである。

先進のプロパイロット2.0を搭載し、高速道路ではハンズオフで走行可能になった「スカイライン」

 登録車と軽自動車を含めた日産車の商品性と販売実績は、爆発的という効果をまだ発揮してはいないかもしれない。しかし、それは一朝一夕にはいかないのであって、金融業界が持ち込んだ四半期ごとの対前年比というような商売の仕方や、近視眼的な視点は、製造業を弱体化するだけである。いま儲けが出るか出ないかだけの指標である。しかも未来を築き上げる力にはならない。

 苦難の時期を経て、日産はいま21世紀の本格的な交通社会の構築と環境改善へ向け、投資をしている時であると私は考える。賛同する人たちには、ぜひEVとe-POWERを応援してほしいと願うのである。

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