■ガソリン車には真似できないパワーとトルクが瞬時に!
エクリプスクロスPHEVの基本的なメカニズムはアウトランダーのものと変わっていない。車両重量も大差ないが、ステアリングを握ってみると、走りの印象は大きく違う。ただのエコカーでは終わっていないのだ。
「EV走行モード」は、街中を主体にした走りで真価を発揮すると感じる。ガソリンエンジンには真似のできない上質な走り味に魅了された。特にパワーとトルクが瞬時に立ち上がり、レスポンスも鋭いからスッとクルマが前に出るのだ。ウィンカーの音が耳障りと感じるほど静粛性も高かった。
エンジンで発電し、モーターで走る「シリーズ走行モード」は、基本がモーター走行になる。瞬時にパワーが湧き出し、軽やかにスピードを乗せていく。エンジンで走る時の静粛性も、兄貴分のアウトランダーより上の印象だ。
さらに「パラレル走行モード」ではエンジンが主役になる。効率のよい回転域を使うため滑らかに加速し、モーターが後押しすると身軽になると感じた。
全体を通して制御がより緻密になり、洗練された印象だ。
■懐が深い制御に驚く!
ハンドリング性能はアウトランダーよりはるかにスポーティ。ボディを含めた剛性が高く、足の動きも軽やかだ。狙ったラインにたやすく乗せることができ、連続するコーナーもリズミカルに駆け抜けていく。自然な操舵フィーリングと群を抜くトレース性の高さが光っている。
懐が深くコントロールできる領域が広い、システムの制御は絶妙だ。4WDを意識させることなく、気持ちいい走りを実現。それを体感できた。意のままにクルマが動き、運転する楽しさもある。エクリプスクロスPHEVの最大の特徴であり、魅力と言えるだろう。
魅力といえば、ビッグMCといえるほどフロントマスクは凛々しく変わり、リアのダブルウィンドウを廃したことで後方視界もよくなった。姿も進化した、ということだ。
1充電で57.3km(WLTCモード)をモーター走行できるからチョイ乗りではガソリンを使わないし快適性も高い。また急速充電器を使える点も高ポイント。“クルマ魅力値”がかなり高いモデルである。
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