ホンダ MDXの挑戦と失敗 さすがに日本ではデカすぎた?? 【偉大な生産終了車】

ホンダ MDXの挑戦と失敗 さすがに日本ではデカすぎた?? 【偉大な生産終了車】

 毎年、さまざまな新車が華々しくデビューを飾るその影で、ひっそりと姿を消す車もある。

 時代の先を行き過ぎた車、当初は好調だったものの、市場の変化でユーザーの支持を失った車など、消えゆく車の事情はさまざま。

 しかし、こうした生産終了車の果敢なチャレンジのうえに、現在の成功したモデルの数々があるといっても過言ではありません。

 訳あって生産終了したモデルの数々を振り返る本企画、今回はホンダ MDX(2003-2006)をご紹介します。

【画像ギャラリー】北米では看板車種 日本ではわずか3年で撤退… 無念のホンダ MDXをギャラリーで見る

文/伊達軍曹、写真/HONDA


■約20年前の日本に現れたアメリカンサイズの逆輸入SUV

 北米ではアキュラ MDXの車名で2001年に発売されたモデルを、右ハンドル化したうえで2003年から逆輸入開始。

 しかし、あまりにもアメリカンサイズな車体寸法が当時の日本人ユーザーのメンタリティとは合わず、2006年には早くも輸入終了となった3列シート・7人乗りのプレミアムSUV。

 それが、ホンダ MDXです。

ホンダ MDX。全長4790mm×全幅1955mm×全高1820mmのサイズは、当時のランドクルーザーの4890mm×1940mm×1890mm(100系・1998-2007)と比べると幅が若干大きい
ホンダ MDX。全長4790mm×全幅1955mm×全高1820mmのサイズは、当時のランドクルーザーの4890mm×1940mm×1890mm(100系・1998-2007)と比べると幅が若干大きい

 MDXのベースとなったのは北米生まれの大型ミニバン「ラグレイト」で、その車台に3列・7人乗りの大柄なボディと最高出力260psの3.5L V6 VTECエンジンを搭載。

 トランスミッションは5速ATで、4WD版には新開発の「VTM-4」という電子制御可変トルク4WD機構が採用されました。

 その「大柄なボディ」の寸法は全長4790mm×全幅1955mm×全高1820mm。

 広大な北米大陸では「ちょうどいい」と感じられるのでしょうが、日本の道路では「堂々たる」と形容したくなるサイズ感でした。

 ショートノーズでキャビンを大きく採った全体のデザインは、実は俊敏な動物である「サイ」をイメージしたもの。

 インテリアは、モダン建築様式「サンタフェ・スタイル」をテーマに、ホンダいわく「知的で上質な心地よい空間を目指した」というものでした。

 荷室容量は7人乗車時で208L。2列目と3列目を倒せば最大1104Lの巨大なラゲッジスペースが出現します。

2列目と3列目を倒した状態
2列目と3列目を倒した状態
内装は本革や木目調パネルなどの採用により、知的で上質な心地よい空間を目指した
内装は本革や木目調パネルなどの採用により、知的で上質な心地よい空間を目指した

 前述した「VTM-4」(バリアブル・トルク・マネージメント4WDシステム)は、電子制御可変トルクツインクラッチ機構がセンターLSDとリアLSD機能を兼ね備え、前後トルク配分を100:0から50:50まで無段階に制御。

 定常走行は前輪駆動として燃費に配慮し、発進加速時や、路面状況などにより前輪のトラクションが不足する状況では後輪を駆動します。

 このように、なかなか悪くない作りのホンダ MDXではありましたが、日本での販売はどうにもパッとせず。

 初年度の目標台数1700台に対して900台弱しか売れませんでした。

 そのためホンダは2004年2月にエントリーグレードの追加とエンジンおよび内外装の小変更を行い、翌2005年2月にも価格は据え置きで装備を充実させる小変更を実施しましたが、セールスは特には好転せず。

 そのためホンダは2006年6月にMDXの輸入販売を終了。

 北米では2代目のアキュラ MDXが登場しましたが、「ホンダ MDX」はそのまま廃番となりました。

次ページは : ■勝手に期待され、勝手にがっかりされ…!? MDX短命の背景

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