【パンク修理剤、使えますか?】 春のドライブシーズンの心得・タイヤ編

■高速道路でトラブルに遭ったら

 まず重要なのが、安全な場所に停車することだ。パニックになって狭い路肩、もしくは本線上に停車してしまうと、後続車に追突されて更なる大事故に繋がる恐れがある。

 高速道路には故障車・緊急車両・道路管理車両などが停車することを目的に、非常駐車帯が道路の左路肩に設置されている。事故やエンジントラブルなどによって、走行不能でないかぎりはここまでは走行したい。

 設置間隔は、土工部・橋梁部では約500m毎、トンネル内においても約750mを目安に設置されている。

 ここまで辿り着いたら、まず後続車に自車の存在を知らせるため次の項目を実施する。

①ハザードランプを点灯
②車載の発炎筒に着火
③自車より約50m手前に停止表示器材(三角板)設置

 ここまで行ったら、安全な場所に避難する。

 車内は安全地帯ではない。運転者、同乗者など全員が通行車両や足元に注意して、ガードレールなどの防護柵より外側の安全な場所に避難することを守ってもらいたい。

 安全な場所に移動したら携帯電話や、高速道路上に設置されている非常電話で、事故や故障の状況を伝える。

・110番
・非常電話
・道路緊急ダイヤル(#9910)

 この3カ所のいずれかに連絡をすると、道路管制センターから必要に応じた連絡や出動が行われる。情報板に「◎km先、故障車に注意」などと表示もされるので、自車のみならず後続車の安全も考えて必ず連絡してほしい。

 パンク修理剤もテンパータイヤも、使わないのが一番ではあるが、もしもの時はこの企画を思い出して、冷静に対処してもらえればと思う。

 自身の安全を守るために、日常点検もお忘れなく!

◎テンパータイヤでの対処は? 

 充分にスペースのある非常駐車帯や高速バスの停留所、チェーン脱着スペースなどを除いて、テンパータイヤなどへの交換作業は行わないほうがよい。

 特に運転席側のタイヤがパンクした場合、交換することに意識がいき本線上にはみ出す恐れがある。はみ出したことで、はねられ死亡する事故が実際に発生している。

 基本的には、高速道路でトラブルに遭った時の手順で最寄りのサービスエリアまでレッカー移動してもらい、安全な場所でテンパータイヤに交換することが望ましい。

 またテンパータイヤを搭載している車両で注意すべきは、もう1点。空気圧の管理だ。

 テンパータイヤの指定空気圧は、420kPaと高い。2〜3カ月に一度くらいは点検しておかないと、いざという時に使えないという事態も起こるので、注意してもらいたい。

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