これって合法!? 違反!? ついやってない?? 街で見かける道交法違反事例

これって合法!? 違反!? ついやってない?? 街で見かける道交法違反事例

 普段運転する時に何気なくやっているその行為や、自分的にOKと思ってやっている行為が、実は違反だった!ということがある。

 今回は、そんなやってしまいがちだけど実は違反かもという事例の問題点を、交通ルールおよび道交法に造詣の深い自動車ジャーナリストの国沢光宏氏が指摘していく企画!! アナタもやってしまっているものもあるかもしれない!? ご注意ください!!

文:国沢光宏 写真:ベストカー編集部、Shutterstock.com
初出:ベストカー2018年3月26日号


■雪道をノーマルタイヤで走りまわる迷惑者

BC:都市部道路ではちょっとドカ雪が降るとマヒ状態。この問題、都市部に住む人が雪国の人に比べ、雪道に慣れていないからだけではなさそうですね。

国沢:そう! 都市部積雪渋滞は、サマータイヤによる違反が原因だよ。

 1月22日に、関東の都市部でも大雪が降ったけれど、登り坂で動けなくなったり、下り坂でブレーキが利かず追突したり、単独事故も多かった。

 なんでかっていえば、道路が大渋滞するキッカケを作ったクルマの大半が「夏タイヤ(ノーマルタイヤ)のまま雪道を走った」ため。

BC:今回は事前に「大雪が降る」と言われていたのに、なぜ無理をするんでしょうか?

国沢:夏タイヤで走っていた何人かに話を聞いてみると、基本的に皆さん同じ答えだった。曰く「こんなに降るとは思わなかった」。なるほど雪になる天気予報が当たる確率は高くない。

 運送業の方は、雪予報のたびに業務を止めていたら仕事にならない。だったら冬場だけ常にスタッドレスタイヤを履かせておけばいいのでは、と聞いてみると「自分としてはそうして欲しいけれど会社が用意してくれない」とも。

BC:確かにスタッドレスタイヤを履かせるとなれば、夏場の置き場所まで必要になりますからね。

国沢:今回の大雪でクルマがスタックし、冬用タイヤを履いているクルマに迷惑を掛けた大半の人の理由は「お金をかけたくなかったから」と言ってよいだろう。これでは減らないよ! 

 前号でもお伝えしたように、「雪が降った際、チェーンやスタッドレスタイヤなど滑り止めを使わない、夏タイヤでの雪道運転」は法令違反ですから。

 運転者の義務を定めた道路交通法71条6号に基づき、沖縄県を除くすべての都道府県の公安委員会で定められている。大型車は反則金7000円。普通車も6000円(正式裁判になると最高5万円の罰金)。

 本来なら警察が取り締まるべきだけれど、ほとんどやる気なし。むしろ滑ったクルマを押している姿がTVのニュースに流れているほど。

BC:確かに坂の多い編集部周辺でも、警察官が汗を流して押している姿が目撃されていましたね。

国沢:ニュースを見ている方は「滑って可哀想に」と思ってしまう。もちろん警察官が交通渋滞を防ぐため押す、という行為は大いに推奨したいし、「ご苦労さんです」とも言いたい。

 しかし、必ず写真を残し、あとで出頭させて違反として切符を切って欲しい。そうしないと今後も、夏タイヤで雪道を走る人は減らないと考える。

 また、滑りやすい場所にカメラを付けておき、原因となった車両をすべて取り締まるという断固とした対応もしたらいい。

 繰り返すけれども、夏タイヤで雪道を走るという行為、スタックするだけでなく、対人事故の原因になる危険性も持つ。事故防止という観点から、厳格な対応をしていただきたいもんです。

東京の水分を多く含んだ雪は滑りやすい。ノーマルタイヤでの走行は言語道断だ
東京の水分を多く含んだ雪は滑りやすい。ノーマルタイヤでの走行は言語道断だ

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