新車の“買い時”はいつ? 初期モデルか、熟成の改良モデルか

なかには「半年に1度」の頻度で変わる車も!

2017年発売のCX-5は半年後に「一部改良」。同車に限らず、マツダは半年から1年スパンで何らかの改良を加えるケースが多い
2017年発売のCX-5は半年後に「一部改良」。同車に限らず、マツダは半年から1年スパンで何らかの改良を加えるケースが多い

 それでもマツダ車などは難しい。例えば、現行CX-5は2017年2月に発売され、同年8月には安全装備の設定を拡大。

 2018年2月には、2.2LのクリーンディーゼルターボエンジンをCX-8と同じ新しいタイプに載せ換え、ガソリンには気筒休止技術(2.5L)を盛り込むなど商品力を高めた。360度ビューモニターなど新しい装備も採用した。

 つまり、半年に1度の割合で改良しているから「いつ買えば良いのか!?」という話になる。

 今のマツダ車はそこがセールスポイントでもある。OEM車を除くと、基本的に全車のメカニズムが同じ考え方に基づいて開発されるから、新しい機能が採用されると、短時間でほかの車種に適用することが可能だ。バージョンアップが頻繁に行われ、全車を常に最新の状態に保てる。

 特に昨今は安全装備の進化が著しく、マツダ車はすべて足並みをそろえて進化している。ユーザーと車社会に大きなメリットを与えるが、購入時期は判断しにくい。

最も良い買い時が「発売後半年程度」の理由

 総合的に考えると、発売から半年程度の新型車を買うのが良い。

 発売直後は納期が長引いたり、生産直後の細かな不具合対応なども行うことがあるから避けた方が無難だが、半年程度を経過すると一般的には納期が通常通りになって商品力も安定する。

 そして、新型車はメカニズムが新しいから概して性能が優れ、デザインも新鮮でユーザーの満足度も高い。売却する時も、新型車を買えば3年後なら中古車の流通量がまだ少ないから、有利な条件で手放せる。

 そもそも新型車が発売されて「この車が欲しい!」と思いながら、1年も2年も待つのは苦痛だろう。

 待つ間にお金を貯めて、ローンの返済期間を短く抑えるなら大いに奨励するが、特別な事情がない限り早めに買うのが良い。時間を経過して改良を重ね、洗練が進む場合もあるが、わざわざそれを待つメリットはない。

買い時を逃した場合は「改良後」が狙い目

インプレッサは2016年発売。
インプレッサは2016年10月に発売。約1年後の2017年9月には早くも改良を行い、アイサイトの機能追加をおこなった

 時間の経過に伴う熟成にこだわるのは、中古車を買う時だ。中古車であれば、その車種の変遷がすべて分かるから、「乗り心地が大幅に改善された後期型を選ぶ」とか「ボディが軽くて走りが楽しかった前期型にする」といった判断が成り立つ。

 新車の購入で注意したいのは、新型車の時期を逃した時だ。発売から2年前後を経過すると、マイナーチェンジなど次の改良が気になる。そこで先に述べたように販売店やベストカーで情報を集めたい。

 エンジンやプラットフォームを共通化した車種の動向も参考になる。例えば、先に挙げたマツダ車であれば、改良型のエンジンがCX-8、続いてCX-5に搭載された。そうなればアテンザに積まれるのも時間の問題だ。

 ただし、アクセラはSKYACTIV-Xを搭載した次期型の発売が近づいている。そうなるとアテンザはマイナーチェンジ、アクセラはフルモデルチェンジを待つのが得策だ。

 進歩の著しい安全装備も同様だ。スバルのレヴォーグとWRX・S4には、アイサイトツーリングアシストが採用された。そうなればインプレッサも、次の改良などで同様の機能を備えるだろう。

 海外を含めたモーターショーも参考になる。次期クラウンはすでに2017年の東京モーターショーでプロトタイプが披露され、次期フォレスターも、3月末に開催されるニューヨークモーターショーに出品される。

 結論をいえば、基本的にはフルモデルチェンジを受けて半年程度を経過した新型車を買うのが良い。

 それ以降は情報を集めて、直近で改良が行われると分かったら改良後のモデルを買う。情報が得られない時は、待っていても仕方がないから、都合の良い時に購入したい。

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