写真は新旧のマツダ アクセラ。一見して判別できないほど見た目の違いは“ごく僅か”。
しかし、中身は大幅に改良が施されていた。このように車は、新車が出た時点から“次の新型”へ切り替わるまで、複数回改良を行うケースがほとんど。
そうなると、新車は発売直後に買うべきなのか、熟成が進んだ後に買うべきなのか、ユーザーにとってわかりづらい。新車の“買い時”はいつなのか?
文:渡辺陽一郎/写真:編集部
モデルサイクル長期化で買い時の判断難しく
1980年代までの日本車は、4年ごとにフルモデルチェンジを行うことが多かった。一新された2年後にマイナーチェンジを受け、さらに2年を経過するとフルモデルチェンジになる。
1982年までは、最初に受ける継続車検も初度登録の2年後だったから、4年のフルモデルチェンジ周期はユーザーにとって都合が良かった。購入して2回目の車検を受ける手前で買い替えると、常に新型車を乗り継ぐことができた。
ところが近年では、フルモデルチェンジの周期が長期化している。発売されて7~10年を経過する古い車種も目立つ。
トヨタ エスティマ(2006年)、三菱 デリカD:5(2007年)、トヨタ ヴィッツ(2010年)、日産 ジューク(2010年)、トヨタ アクア(2011年発売)という具合だ。
こうなるとマイナーチェンジが重要な意味を持つ。7年以上にわたって何も改良を加えなければ古さが目立つが、定期的に機能を新しくすれば商品力を保てるからだ。
ユーザーを悩ませるのは「どのタイミングで買うか」だろう。今は新車販売の70%以上が乗り換えに基づくから、愛車の車検期間が満了に近づいた時に乗り替えるユーザーが多い。ムダのない賢い買い方だが、購入直後にマイナーチェンジや改良を受けたりすると悔しい思いをする。
従って発売されて1年以上を経過した車種を買う時は、販売店で改良の予定がないか尋ねると良い。
マイナーチェンジなど小規模な変更の正確な情報は、早くて3か月前、場合によっては1か月前にならないと入らないが、「何か変更があるらしい」という程度なら、早々とキャッチしていることもある。購入してスグに変更という事態は避けるように工夫したい。
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