超大事なのに見過ごしがち 命を守るヘッドレスト調整してますか


「首がきつい」という方は、シートバックを倒してみて

 「ヘッドレストの前傾がきつくて首が疲れる」という声を耳にすることがあります。ヘッドレストが前傾していても、シートバックを少し後ろへ倒すことで、ある程度ヘッドレスト部分を垂直に近づけることができますので、首がきつい、と感じる方はシートバックを少しだけ倒してみるといいでしょう。

 シートバックを倒すとハンドルが遠くなってしまいますが、テレスコピックが付いているクルマであれば、そこで調節してみてください。

これだとヘッドレストがかなり前傾してみえるが…
少しシートバックを倒すことで、前傾が気にならなくなる(写真ではわかりやすいように多少大げさにシートバックを倒した)もちろんハンドル位置も、チルテレを使ってセットで合わせること

「なんでシートバックを倒したときにちょうど良くなるようにしているのか」については、世界的に基準となる体型に合わせて設計しているから、だと筆者は認識しています。

 ただ、どんな体型のドライバーでも、ドライビングポジションを合わせやすいよう、シート座面やシートバック、そしてハンドルのチルトやテレスコピックなどで調節できるようになっています。洋服のサイズを選ぶように、クルマに乗り込んだら、自分の体型に合うシート位置、ハンドル位置に調節するようにしましょう。

 一部の小型車で、シートをフルフラットにするためや、後席の視界確保などのために、シートバック高さを下げて、ヘッドレストを長めに作っているクルマがあります。シートバックは衝突安全の観点から、乗員の肩よりも上までなければなりませんが、シートアレンジやその他の効果を優先し、このような設計となっているクルマもなかにはあります。

 この場合、少しシートを倒したとしても、体型によってはヘッドレストの前傾が気になる、というケースもあるかもしれません。座面やシートバック、そしてハンドルのチルトやテレスコピックなど調節をフル活用して、ご自身が無理のない位置を探してみてください。

肩のラインと背もたれの高さがずれており、ヘッドレストの高さが長めに設計されている事例

 なかには、「ヘッドレストの前傾のせいで首が疲れるので、前後を逆にして使っている」なんて方もいるようですが、これは大変危険な行為。首がきつくても絶対にやってはなりません。前述したように、シートバックを倒すなどで調節してください。

 ちなみに、前席のヘッドレストを外す行為は、道路運送車両法の保安基準違反となります。後部座席のお子さんが「ヘッドレストが邪魔で景色が見えない」と言っても、絶対に外してはなりません。

中段で折れているシートバックから、ヘッドレストまで、なだらかな曲面でつながっている、日産のゼログラビティシート(V37スカイライン)

何度でも言います!! 「ドラポジとヘッドレスト高さは必ず調節しよう!!」

 むち打ち症になってしまうと、首の痛みや凝りだけでなく、めまい、目のかすみ、眼精疲労、吐き気、握力低下、手や指先の麻痺、等々、さまざまな身体的症状を引き起こしてしまうだけでなく、ひどい場合には、うつ症状などを誘発してしまうこともあり、回復までに相当な時間がかかってしまいます。

 現在は、アクティブヘッドレスト、という、追突の衝撃が加わった際に、ヘッドレストを瞬時に前へ移動させる装備が多くのクルマに備わっており、追突時の首への負担がより少なくなるようになっています。ただ、これも、適切な位置にヘッドレストが調整されていることが大前提。

 追突事故は、自身の注意で防ぎきることはできません。万が一の事故の際も、自分や他の乗員の身体へのダメージを最小限にできるよう、ドライバーのドラポジを調節するように、乗員全員のヘッドレストの高さをしっかりと調節することは、ハンドルを握るドライバーとしての責任です。

 見過ごされがちなヘッドレストですが、今日からはしっかりと調節し、より安全にドライブを楽しんでください。

自分の手足の長さや位置にあうドラポジを作ってから、ヘッドレストの高さもチェックしよう
後席も前席と同様に、ヘッドレストが頭部の後ろ側にあるかチェックすることが大事 写真の高さだと5センチほど低い

【画像ギャラリー】実はとっても重要!! 売れ筋国産車のシートをギャラリーで比較!!

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