■なんで標準装備されないの?
素晴らしい効能を持つドライブレコーダーは、中国で十分使える品質持つ製品が急増。ここにきて大幅にコストダウンされ3000円も出せば買えるようになってきた。はたまた最近のクルマは前にも後方にもカメラが付く。録画機能を付加するだけで高性能のドライブレコーダーになると考えていい。なのに標準装備化は進まない。
正確に言えば現時点でドライブレコーダーを標準装備しているのはトヨタ『ハリアー』の上級グレードのみ。警察当局や国交省もドライブレコーダーの搭載を義務付ける動きなし。自動車メーカーだって、ハリアー以降に発売されたモデルでドライブレコーダーを標準装備してるケースなし。なぜドライブレコーダーの標準装備化が進まないのか?
理由は3つくらいありそうだ。
1つ目に信頼性を挙げておく。もし法規で義務化となれば、事故時に必ず証拠となるような確実性&信頼性を持たせなければならない。これ、けっこう難しいようだ。だからこそハリアーもドライブレコーダーという名称とせず「前後方向録画機能」と呼ぶ。そしてハリアー以外に採用が進まない理由だと思う。
2つ目はプライバシーの問題。ドライブレコーダーを義務付けてしまうと、事故などあった時のデータを提供する義務も生じてしまう。政治家や官僚など機密(異性を同乗させていたり、出入り業者との密接な関係を含む)に関するような状況で事故に遭い、音声まで入っているドライブレコーダーの記録を出せとなったら困る。
義務化していなければ、自分が不利になるようなケースだと予想できた時点で記録媒体を抜いてしまえば機密だってバレない。都合の悪い密会や密談も同じ。さらに走行している速度や、違反の記録などもバッチリ残ってしまっているため大いに困る。裁判官や検事、警察官など、自分のクルマに乗ったら制限速度を100%守るしかない。
3つ目は警察の取り締まり状況の記録まで残ってしまうこと。現状、警察官から「あんたは一時停止してなかった」と取り締まられたら、言うなりになるしかない。けれど一時停止の反則金の金額や点数は「完全無視」した時のものであり「完全停止こそしてないが事故起きないくらいまで減速した」となれば、当然ながらケースbyケースで考えるべきだ。
追尾式の速度違反取り締まりだって、自分の速度かパトカー/白バイの速度かわからない。交通違反の取り締まり、大半はそういった曖昧さで成り立ってます。「じゃ正確にやりましょうや!」となったら警察だって困る。以上、さまざまな理由でドライブレコーダーの義務化は進まない。自衛のため、ぜひ自主的に装着することを強くすすめます。
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