コロナ渦で注目! プロが教える愛車で車中泊する時に押さえておきたい大切なポイント

■季節によって変わる車中泊の注意点

 車中泊で問題なのは冬と夏! まず冬対策としては「冷え込み」「凍結」「積雪」などが挙げられる。凍結した路面では転倒に注意する。そして冷え込みに関しては、先に紹介したシェードの装着が効果的。そもそもアイドリングストップが車中泊の原則。寒い車内でも過ごせるような保温着は必須アイテムといえる。できればアウトドア用の高機能かつコンパクトになるものを選びたい。

 最後は積雪。車中泊する夜に雪が降り続けている場合は、車中泊をあきらめて予定変更すること。動けなくなる前に早めに決断をする。命の危険を感じた時は、迷うことなく建物などの安全地帯へ避難してほしい。

 万が一、アイドリングストップでは耐えられないほど冷え込み、命にかかわる場合は、エンジンをオンにしてエアコンを使用する選択肢もある。

 しかし、これも降雪時もしくは降雪の予報が出ている場合は、絶対にNG。積もった雪がマフラーを防ぎ、排気ガスが逆流して一酸化炭素中毒になる危険性があるからだ。最近の天気予報はかなり高確率。「大寒波」とか「数年に一度の大雪」という言葉を聞いたら、計画変更&避難にシフトすること。

これだけの積雪でも危険信号だ
これだけの積雪でも危険信号だ

■最大の難関ともいえる夏の過ごし方

 冬は、上記で紹介したような対策で対応できる。だが、夏の暑さ対策は難しい。対処法としては、もはや標高を上げるか、日本では北へ行くしかない。気温は標高100m上がるごとに、0.6℃下がる。つまり標高0m地点で最低気温26℃の熱帯夜だった場合、標高1000mなら20℃になる。これなら車中泊でも快適に過ごせるはず。

暑い夏でも、標高1000mを車中泊地の目安とすればかなり快適になる
暑い夏でも、標高1000mを車中泊地の目安とすればかなり快適になる

■ゲリラ豪雨や台風、猛暑日には無理をしない

 近年、地球規模で異常気象と叫ばれて久しい。猛暑日やゲリラ豪雨、大型台風といった言葉がメディアを賑わすことが増えた。

 車中泊時に暑くて命にかかわる場合は、アイドリングストップにこだわらず、エンジンをオンにしてエアコンを使用してほしい。まずは命が最優先。さらに付け加えるならば、そもそも先に書いたゲリラ豪雨や大型台風、猛暑日が報じられた場合は、迷うことなく計画変更。冬の積雪時同様に、早々に判断して安全な場所に避難すること。

写真は2018年に岡山を襲った西日本豪雨。悪天候が予想される場合は早々に避難するべし
写真は2018年に岡山を襲った西日本豪雨。悪天候が予想される場合は早々に避難するべし

■新型コロナウイルスの準備もお忘れなく!

 いくら人と会う機会や時間が少ない車中泊とはいえ、慢心してはいけない。立ち寄ったSAPAや道の駅、コンビニなどで新型コロナウイルスに感染する可能性はゼロではない。車内にはマスクの予備と除菌アイテムを準備。車外を歩く時のマスク着用や、乗車前後の除菌と手洗いは徹底したい。

 そもそも車中泊のクルマ旅ならば、オフピークの移動と穴場の訪問ができるはず。いまこそ、車中泊を活用したクルマ旅の新しいスタイルを楽しむ時なのかもしれない。

車内に予備マスクや除菌アイテムの保管場所を決めておく
車内に予備マスクや除菌アイテムの保管場所を決めておく

 ここで紹介したのは車中泊の基本の一部。さらに興味のある人は、ぜひとも車中泊とアウトドアのWEBメディア『SOTOBIRA(ソトビラ)』、もしくは車中泊を楽しむ雑誌『カーネル』を要チェック!

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