■「なんとなくアメリカン・ヴィンテージ」というデザインがウケた
そこに突如として、新車で買える8代目サバーバンこと光岡バディが現れた。そのフロントマスクは、日本人にとっては「ほどよいアメリカン・ヴィンテージスタイル」なのではないか?
まさにデニーズである。1990年代をヴィンテージと言うには若すぎるが、そういう細かいことはどうでもいい。なにしろデニーズなんだから。「なんとなくアメリカン・ヴィンテージ」であればそれでいいのだ。
ということで、アメ車志向がゼロの私でも、バディのフロントマスクはカッコいいと思う。それは、中学時代、自宅近所にデニーズが開店した時のような感覚だ。
デニーズは、店舗デザインも内装も、漠然としたアメリカン・ヴィンテージスタイル(本場アメリカのデニーズもほぼ同じ)で、入店すればアメリカンな制服を着たウェイトレスさんが、「デニーズへようこそ!」と迎えてくれた。それは夢の国の誕生だった。
私は今でもデニーズが大好きだ。が、フロントマスクを除くと、バディの外観はデニーズではなくRAV4そのものだ。特にサイドは完全にRAV4。フェンダーアーチの形状を見ると、「ああ、これはRAV4なんだ……」と天を仰ぎたくなる。
いや、現行RAV4の角ばったフェンダー形状は適度にアメリカンではあり、それほどの違和感はないとも言えるが。リアは、シンプルな縦型テールランプとウッド調パネルでそれらしくしているが、やはりRAV4である。
傾斜の強いリアウィンドウは、サバーバンっぽさを大いに損ねている。RAV4をベースにしている以上、どうしようもないことではあるが、RAV4はRAV4なのだ。玄関はデニーズでもその他は大戸屋、とでも言おうか。
救いは、現行RAV4がもともと角ばったフォルムを持っていること。おかげで、フロントマスクの取って付けた感はそれほど強くない。それほど強くないが、取って付けたことは一目でわかる。それはこういったモディファイ車の限界だ。バディは、独立した自動車デザインとして評価すべき対象ではない。
ただ、バディを見ると、私の中にも眠っているアメリカへの憧れのようなものが復活する。RAV4は全幅が1855mmあり、本物とそれほど大差ないので、ロードスターベースの光岡ロックスターより、ずっと入り込みやすい気もする。
■光岡バディ日本全国巡回展示中
1月29日に福岡をスタートした光岡バディの巡回展示は中国地方、近畿地方、中部地方、東海地方、そして長野県、神奈川県横浜市、東京ショールーム、高崎ショールームの展示が終わり、4月2日以降のスケジュールは以下の通り。
●4月2日(金)~4月4日(日)
MITSUOKAさいたまショールーム(埼玉県さいたま市南区)
坂田自動車工業(埼玉県深谷市)
●4月9(金)~4月11(日)
BUBU MITSUOKA柏ショールーム(千葉県柏市)
BUBU MITSUOKA宇都宮ショールーム(栃木県宇都宮市)
●4月16(金)~4月18(日)
BUBU MITSUOKAつくばショールーム(茨城県つくば市)
●4月23(金)~4月25(日)
MITSUOKA仙台ショールーム
北海道ブブ(北海道札幌市)
光岡自動車のホームページはこちら!(リンク先)
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