クルマを購入する場合、新車または中古車を買うのが一般的だが、その中間といえる存在が登録済み未使用車、俗にいう“新古車”だ。
文字通り新車ディーラーが登録だけ済ませた車両で、走行距離はわずか数十km~数百km程度。それでいて価格は新車と比べて100万円以上安いということもある。
2021年3月上旬、インポーターであるBMWに対し、公正取引委員会による、独占禁止法違反疑い(優越的地位の乱用)の立ち入り調査があったことが話題になった。
BMWから販売店に対し、過剰な販売ノルマを課し、販売店側が達成のために登録済み未使用車(新古車)を抱える事態になっていた。
公正取引委員会によると、同社は60あまりのBMW販売店に対して、新規登録台数の目標台数を設けている。その目標台数を2015~2019年にはこれまでの実績から考えてみても到底達成できないような目標台数を販売ディーラーと充分な協議をせずに設定。
当然、販売目標台数に達成できない事態となるが、それに満たないぶんは、ディーラーが買取ることで(これが登録済み未使用車となる)、目標台数を達成するように求めていた。
公正取引委員会にBMWが提出した自主改善計画は、独占禁止法の「確約手続き」制度に基づくもの。公正取引委員会は、この自主改善計画の提出を受け、その実効性を認定したが違反認定はしなかったという。
自主改善計画の中身は1/合理的目標を定めるためのガイドラインを作り、ディーラーと充分協議する。2/目標達成のために新規登録を求めないように従業員を教育する。3/販売店向けに外部の通報窓口を設ける、といった再発防止策が盛り込まれた。
そこで、新古車が生まれる仕組みはどうなっているのか? 新古車はまだ存在しているのか? モータージャーナリストの大音安弘氏が徹底レポート!
文/大音安弘
写真/Adobe Stock ベストカー編集部 フォルクスワーゲン BMW メルセデス・ベンツ アバルト プジョー ボルボ ジープ
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