地味だけど売れてる!! 自動車メディアが華々しく取り挙げないクルマ

■ダイハツ ミライース/低燃費で低価格な軽自動車の本質

■ダイハツ ミライース:2021年1~2月の平均登録台数:5012台

ボディが軽量で低燃費と軽快な走りを両立したミライース
ボディが軽量で低燃費と軽快な走りを両立したミライース

 今は軽自動車の人気が高く、2020年に国内で新車として売られたクルマの37%を占めました。自動車媒体も軽自動車を積極的に扱いますが、そのカテゴリーは、N-BOXやタントのような好調に売れるスーパーハイトワゴン、ジムニーやタフトなどのSUV、S660やアルトワークスといったスポーティな車種が中心です。

 そこで目を向けたいのがミライースです。「低燃費で低価格」という軽自動車の本質を追求して開発され、2WDのWLTCモード燃費は25km/Lです。車両重量は実用装備を充実させたX・SAIIIでも670kgと軽く、運転感覚も軽快です。

 さらに全高を立体駐車場が使いやすい高さに抑えながら、後席の頭上と足元にも相応の余裕を持たせました。価格はX・SAIIIが110万2200円と安いので、街中を中心に使うユーザーには、経済的で推奨度も高いです。

■生産終了した地味なモデル

■プレミオ&アリオン/地味セダンの代表格

2021年3月末で生産終了したプレミオ。2001年にコロナプレミオのあとを受け、初代プレミオが誕生。現行型は2007年に登場した2代目モデルとなる。2016年のマイナーチェンジでエクステリアの重厚感が増した
2021年3月末で生産終了したプレミオ。2001年にコロナプレミオのあとを受け、初代プレミオが誕生。現行型は2007年に登場した2代目モデルとなる。2016年のマイナーチェンジでエクステリアの重厚感が増した
プレミオとともに2021年3月末で生産終了となったアリオン。全長4590×全幅1695×全高1475mmと5ナンバーサイズを守る。発売から9年目となる2016年のマイナーチェンジで、より高級感のあるデザインに変更された
プレミオとともに2021年3月末で生産終了となったアリオン。全長4590×全幅1695×全高1475mmと5ナンバーサイズを守る。発売から9年目となる2016年のマイナーチェンジで、より高級感のあるデザインに変更された

 最近、生産終了したモデルのなかにもあまり自動車メディアが取り挙げなかった地味なモデルがあった。

 まずはプレミオ&アリオン。2007年に発売されたセダンで、両車とも基本部分を共通化した姉妹車です。プレミオ&アリオンで最も注目されたのは、ホイールベースを2700mmと長く確保しながら、ボディを5ナンバーサイズに収めたことです。

 運転しやすく、なおかつ広い室内を備えていました。身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る乗員の膝先空間は、握りコブシ2つ半に達します。Lサイズセダン並みで、ゆったりと快適に移動できました。

 今は5ナンバーサイズのセダンが激減して、継続生産型のカローラアクシオのみになっています。自動車媒体が取り上げることも、ほとんどありませんが、プレミオ&アリオンは国内市場に欠かせない実用セダンでした。

■プリウスα/7人乗りもあった密かな人気車

2021年3月をもって生産終了となったプリウスα。先代プリウスをベースとした使い勝手に優れるモデルとして人気を博したが、近年は販売が減少していた
2021年3月をもって生産終了となったプリウスα。先代プリウスをベースとした使い勝手に優れるモデルとして人気を博したが、近年は販売が減少していた

 先代プリウスをベースに開発されたワゴンで、ホイールベースが長く、広い後席と荷室を備えていました。4名乗車が快適で、荷室に小さな3列目シートを装着した7人乗りもありました。

 発売されたのは2011年で、2012年には、プリウスαのみで1か月平均の登録台数が1万台を超えました。プリウス全体の約40%をαが占めていたのです。

 しかしこの後、ヴォクシー&ノア、シエンタ、カローラフィールダーなど、空間効率の優れたさまざまなトヨタ車にハイブリッドが用意されました。それに従ってプリウスαの売れ行きも下がり、自動車媒体の掲載も減りました。

 つまりプリウスαは、ハイブリッドのメリットを多くのユーザーに伝えて、搭載車種が増えるきっかけも作り、役目を終えたといえるでしょう。

プリウスα 7人乗り仕様の室内。3列目を取り払った5人乗り仕様もラインナップし、居住性の面ではプリウスシリーズ随一だった
プリウスα 7人乗り仕様の室内。3列目を取り払った5人乗り仕様もラインナップし、居住性の面ではプリウスシリーズ随一だった

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