トヨタの全車種併売化からまもなく1年! 新車販売改革によってユーザーのメリットは増えた? 減った?

■トヨタ車は今年も買い時が続く。しかし、今後は売り方も変わってくる

 また、全店併売化だけが先行したことにより、トヨタ以外のメーカー系ディーラーが介在することなく、トヨタ系ディーラー同士での値引き合戦が顕在化した。同じ車種を、資本の異なる販社の店舗同士で競わせれば、値引き条件でしかセールスマンは勝負するしかない。

 2020年の様子を見ていると、まさにトヨタ系ディーラー同士での“仁義なき闘い”の話を数多く聞くことができた。この傾向は2021年も続きそうなので、まさに“トヨタ車の買い時”が続くことになる。

 しかし懸念材料としては、販社合併や店舗の統廃合が進んだ時にも、いまのトヨタ車の買い得な状況が続くのかということである。

 販社統合が進めば、多くの店舗は同じ資本系列やグループ系列となるので、値引きを競わせることができなくなる。そうなると普通に考えれば、値引きはいまほど期待できなくなるはず。

 また、現状では他メーカーに類を見ない緻密な店舗ネットワークがトヨタの売りでもあるが、販売拠点(店舗)の統廃合がどこまで進むのかという点もあるが、いまほどの利便性が果たして担保されるのかということは不安が残る。

 少子高齢化による人口減少社会はますます進み、国内の新車販売市場は、今後政府が移民を積極的に受け入れるといったことでもしなければ、縮小傾向は今後も続いていく。そのような縮小市場に合わせるためにトヨタはディーラーネットワークの再構築を進めている。

 さまざまなローンプランだけでなく、月々定額料金で乗る“KINTO”といった新しい新車の乗り方の提案も行っている。

今年もフルモデルチェンジ車が続々と登場する。ランクルも新型となるが、併売により新たな顧客を掴み、売れゆきが変わるのか?(写真は編集部による予想CG)
今年もフルモデルチェンジ車が続々と登場する。ランクルも新型となるが、併売により新たな顧客を掴み、売れゆきが変わるのか?(写真は編集部による予想CG)

 「トヨタだからできる」ともよくいわれるが、軽自動車にのめり込むことなく、日本市場に合わせた、日本専売と呼んでいいモデル(登録車)も多数ラインナップしている。単純に販売現場の見直しだけで済んでいないところも、今回の全車併売化の動きは実にトヨタらしいと見ている。

 圧倒的な国内販売シェアを持ち、販売ネットワークの再構築が完成していけば、今ほど値引きが“荒れることはない”というのは容易に察しがつく。現状のトヨタ車の“買い得期”がいつまで続くのかも興味深く見守っていきたい。

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