■コンパクトなのに広さを感じる室内空間
今やコンパクトモデルも室内空間の魅力は向上しています。しかし、比較をするとそれなりの差はあります。前席に関して特徴を感じるのがマツダ2とフィットです。
マツダ2はアクセルペダルがオルガンタイプとなるので、運転フィールが上質なものとなります。特にアクセルペダルを一定に維持する場合などは、かなり楽に操作することができるでしょう。
フィットは従来のAピラーを後退させて、その前方に細い窓枠を設けることで広々とした視界を確保しています。衝突時の衝撃は後退させたAピラーで受け止めるようにしたことで、視界確保をしつつ高い衝突安全性を実現したというわけです。
後席が一番広く感じるのはフィットです。フィットはセンタータンク方式といって、ガソリンタンクをフロントシート下に配置する方式を採用しています。このおかげでリアシートの広々感は、ライバルを凌ぐものとなっています。
2番目に後席が広いと感じるのはノートです。ノートは床面をフラットで足が落ちついてフロアにおけます。ヤリスはノートと比べるとちょっと窮屈さがあります。先代にあたるヴィッツよりもスタイリングとフロントシートを重視した結果といえるでしょう。
この傾向はスイフトにもあり、リアシートは若干窮屈感がぬぐえません。最後になりましたがマツダ2はかなりスタイリングを意識したモデルで、リアシートはあまり重視されていない印象があります。
■普段使いにはラゲッジも重要
ラゲッジルームの使い勝手もフィットは一枚も二枚も上手です。じつは新型フィットは先代に比べるとVDA法での容量は減り330Lとなっているのですが、実用上はあまり変化がないように感じます。
フィットはリアシートバックを前倒しにした時のフラットさがいいのと合わせて、リアシートクッションを上に跳ね上げて背の高い荷物が積めるようにしているのは、ライバルにはないメリットです。
ノートのラゲッジは340Lの容量を確保しています。容量もさることながら、開口部をしっかりと広く確保しているので、使い勝手がいいという印象があります。
ヤリスはラゲッジフロアをフラットにするためにアジャスタブルデッキボードを採用しています。このボードを下にセットした際は257L、上にセットすると209Lとなります。
スイフトは265Lですが、開口部が広く使いやすいものです。マツダ2は280Lと容量的にはヤリスやスイフトよりも多いのですが、開口部が狭めで開口部から一段下がった位置にフロアがあるのがちょっと使いづらい印象となっています。
総合性能でもっとも高いのはフィットといって間違いないでしょう。しかし、クルマの評価は人それぞれでいろいろな視点があります。クルマ本体で達成できない部分はオプションやアフターマーケットパーツで補いことも可能。
たとえば、ラゲッジルームの広さなどはルーフボックスを使えばカバーすることが可能です。クルマ選びで一番大切なのは、クルマを何のために使うのかを充分に考えて、マッチングのいいモデルを選ぶことです。もちろん、価格や維持費などは充分に考慮されるべきです。
コメント
コメントの使い方