【絶滅種を愛そう】今はなき美しき4ドアハードトップ車たち 5選

■スバルレガシィセダン 1989〜(1998年からは「B4」に改名)

スバル(初代)レガシィセダンRS-R(1989年式)
スバル(初代)レガシィセダンRS-R(1989年式)

質実剛健でちょっと野暮たかったレオーネから心機一転、新たな主力モデルとして1989年に送り出されたのが、レガシィだ。

初代レオーネからの財産であるサッシュレス4ドアHTとサッシュレス構造を(当時珍しい「スタイリッシュなワゴン」というコンセプトとともに)継承。

この魅力を最大限活かすことで、スポーティかつ高性能なレガシィのイメージ構築することに成功した。

このスタイルはスバルのイメージを一新させるほど力を持っていた。自動車専門メディアでよく話題に上るのはGTやRSなどの高性能モデルだったが、実際には普及グレードがよく売れ、レガシィシリーズを人気車へと押し上げた。

その後、4ドアHTは今でもファンの多い4代目まで受け継がれ、大型化した5代目からセダンとサッシュ付きのワゴンにシフトした。

これによりキャビンの居住性は大きく向上されたものの、歴代レガシィの持つ若々しさが薄れてしまったのはまことに残念。

結果、レガシィはより上級モデルへと進化し、ボディが大きく幅広くなっていくことになる。

■三菱ディアマンテ 1990〜2005年

三菱(初代)ディアマンテ25V-SE(1993年式)
三菱(初代)ディアマンテ25V-SE(1993年式)

三菱初の3ナンバー専用モデル、ディアマンテも一時代を築いた4ドアHTだ。

マーク2などをライバルとするアッパーミドルクラスでありながら、全車にV6エンジンを搭載し、2.5L車を中心としたラインアップを構成。

インテリアも上品に仕立てられた。

その商品性が贅沢を追求したバブル期のニーズにマッチしたこともあるが、「和製BMW」とも評価されたスタイリングはお世辞抜きにカッコよく、多くのユーザーから高い評価を受けていた。

好調な販売を記録するだけでなく、専門家からの評価も高く、1990年の日本カー・オブ・ザー・イヤーでイヤーカー(大賞)にも輝いている。

いっぽう姉妹車となるセダン版のシグマが存在したが、こちらは販売上は不発に終わった。

デザインに共通性を持たせたフォーマルなセダンだったが、ディアマンテのスタリングの完成度には遠く及んでいなかったといえる。

1995年に登場した2代目も4ドアHTを継承していたが、サイズアップしたうえ内外装デザインも野暮ったいものに……。

このため、初代のような注目を浴びることはなかった。

ただデボネア亡きあと、三菱の高級車ニーズを請け負ったこともあり、意外とモデル寿命は長く、2005年まで生産された。

■トヨタマーク2 1968〜2004年

トヨタ(6代目)マーク2(1988年式)
トヨタ(6代目)マーク2(1988年式)

最後は本命中の本命を。

ハイソカーブームを牽引したマーク2は、やはり4ドアHTを語るうえで外せないモデルといえよう。

コロナとクラウンの間を埋めるハイオーナーカーとして生まれたマーク2は長く4ドアセダンがメインであったが、1980年に投入された4代目から4ドアHTを設定。

ソアラやクラウンといった高級車がバカ売れしたハイソカーブームの真っ只中に、大ヒットとなる5代目(70系)を投入した。

ここから、1988年の6代目(80系)、1992年の7代目(90系)、1996年の8代目まで日本の4ドアHTニーズの主力として活躍。アッパーミドルの4ドアが苦戦する中、スポーツグレードのツアラーシリーズなどの人気グレードも生み出した。

FR+ハイパワーターボエンジン、スタイリッシュな4ドアHTということもあり、8代目のツアラーVは若いクルマ好きにも人気が高い。

最後のマーク2となる2000年登場の9代目は、再びセダンに(以降は「マークX」と車名変更し現在に至る)。ちなみにトヨタで国内最後の4ドアHTとなったのは3代目ウィンダム(2006年1月に販売終了)であった。

次ページは : ■復活を待つ!!!!

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

新型プレリュード仮想カタログほか、スポーツカー好き大歓喜情報満載!ベストカー12月10日号発売中!!

新型プレリュード仮想カタログほか、スポーツカー好き大歓喜情報満載!ベストカー12月10日号発売中!!

 ベストカーWebをご覧の皆さま、ちわっす! 愛車がどれだけ部品を交換してもグズり続けて悲しみの編集…