三菱パジェロミニ
近年廃止された車種の中でも、特に惜しいのがパジェロミニだ。1970年以降、軽自動車サイズの悪路向けSUVはジムニーのみだったが、1994年にパジェロミニを加えてヒット商品になった。1998年には軽自動車の規格が刷新され、2代目にフルモデルチェンジされている。
しかし2000年代に入ると、軽自動車の分野では背の高い空間効率の優れた車種が人気を高める。三菱では2001年に発売した初代eKワゴンが好調に売れた。2006年には2代目に刷新され、2013年登場の3代目は、日産と共同で開発されている。
2011年には初代(先代)N-BOXが発売され、軽自動車では全高が1700mmを超えるスーパーハイトワゴンが売れ筋になった。三菱もeKスペースを設定して、売れ筋商品になっている。このような経緯を辿ってパジェロミニの売れ行きは下がり、2012年に廃止された。
しかしパジェロミニは、国内の使用環境に適した軽自動車で、三菱のブランドイメージにもピッタリと合う。貴重な商品だったが、三菱の業績悪化も影響して廃止された。伝統的に売られ続けるジムニーと明暗を分けている。
そして今の三菱は、eKクロスとeKクロススペースを用意して、再びSUVスタイルの軽自動車を手掛けている。後輪駆動プラットフォームの開発は困難だが、エクリプスクロスをコンパクトにしたような前輪駆動ベースの軽SUVは開発できるだろう。多くのユーザーが喜ぶと思う。
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