デビューから間もなく1年!! 鳴り物入りで登場した大型ルーキー「タフト」の成績と進むべき道


 対抗車として昨年4月に先行予約が発表され、6月に発売されたダイハツの軽クロスオーバーSUV「タフト」。その姿は一昨年の東京モーターショーで披露されて大きな注目を集め、翌年の先行予約では改めて市販型を公開。あれから1年が経過する。

 タフトの売れゆきは、昨年10月にライバル車であるハスラーを上回ったものの、以降はハスラーのほうが売れており、その差も広がりつつある。というわけで、セールスではやや心配な面を見せているが、そんなタフトを再評価すると?

 発売からも間もなく1年を迎えるタフトの今と今後のさらなる可能性を、モータージャーナリストの岡本幸一郎氏が分析する。

文/岡本幸一郎  写真/ベストカー編集部

【画像ギャラリー】まだ1年? もう1年? タフトが走ったこの1年を振り返る


■ライバルのハスラーとの売れゆきを比べると……

写真のスズキ ハスラーとタフトはなにかと比較されることが多い

 軽自動車界もSUVテイストの車種が増えてきたところだが、いち早く2014年に名乗りを上げたハスラーは、モデルライフ中ずっと売れまくり、最後まで息の長い人気を見せた。約6年で実に48万台近くが売れたというと、月販平均で6500台を超える計算になるのだからたいしたものだ。

 そのハスラーが初のモデルチェンジを迎え2代目が発売されたのが2020年1月。そして、なにかと比較されることの多いタフトの発売は、その半年たらず後の6月だ。

 販売状況を整理すると、以下は読みにくいので順位だけでも把握していただけるとありがたい。

 ハスラーは初代のモデル末期の2019年12月ですら4365台で9位だったことにも驚くところ、現行型の発売された翌2020年1月が5534台で8位、2月が5809台で9位、3月が1万372台で6位、4月が4294台で7位、5月が3529台で6位となった。

 ちなみにハスラーよりも常に上位にいたのは、N-BOX、タント、スペーシアだ。

タフトとハスラーの販売台数の推移

 そしてタフトの加わった6月は、7875台で4位のハスラーに対しタフトは5079台で9位につけ、7月には同8831台と6300台で5位と8位、8月は6384台と5292台で5位と9位、9月は7757台と6873台で7位と10位。10月は6536台と7471台で7位と5位とついにハスラーをタフトが上回った。

 ところが11月には6579台と6503台で6位と7位と再び僅差で逆転。

 12月は6614台と5424台で6位と8位、2021年1月は7663台と5273台で6位と9位と差が開き、2月にはハスラーが8217台で6位なのに対し、タフトはアルトやワゴンRにも抜かれて5580台で11位となったところだ(3月はハスラーが1万1147台で6位、タフトが7123台で12位)。

 販売状況はちょうどコロナ騒動とモロにかぶるので額面どおりに受け取るわけにもいかないものの、大まかな傾向はつかめるとして、ハスラーもかつての勢いはないにせよ直近は6位で安定しているのに対し、タフトは2020年10月の5位をピークに早くも落ち込みが目立つ。これをどう見るべきか?

■タフトは『ハスラーキラー』として開発されたわけではない!?

タフトの開発陣は「ハスラーの対抗として企画したわけではない」と語るが、買い手の選択候補に同時に上がりがちな2台だろう

 購入者のなかには、この2台で悩んだ末にどちらかを選んだ人もいることだろう。

 ただし、同じ軽クロスオーバーSUVとはいえ、タフトはハスラーの対抗として企画したわけではない旨を開発陣は述べていた。

 その言葉どおり、より尖ったキャラクターの持ち主であり、個性的な内外装デザインや大型ガラスルーフの「スカイフィールトップ」、操る楽しさを重視した走りの味付けなど、タフトにしかないものをいくつも身につけている。

 かたやハスラーは、すでに確立した立ち位置を大切に、現行型ももともとSUVというよりパイクカーに近いデザインを踏襲しつつ、室内空間の広さや利便性や走りの質感を高めて、より欠点らしい欠点のない幅広い層にとってとっつきやすいクルマになった。

 むしろハスラーのほうが、あまりに従来型と似ていて新鮮味がないことから売れゆきを危惧する声もあったが、いまのところまだ充分にこのデザインは通用すると見てよさそうだ。

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