■ESG投資旋風でEVシフトが一気に進んだことが影響か?
レクサスにとっても、またトヨタ全体にとっても、トヨタとして電動化の将来のロードマップを公開した2017年時点ではFCVやEVを含む電動化戦略について、HV市場を基盤として、PHV、EV、そしてFCVへと徐々に電動化の高度化が進むという考え方だった。
それが2019年6月の「EVの普及を目指して」という発表時点では、「5年前倒し」となった。これは欧州でのCO2規制強化によるCAFE(企業毎平均燃費)の厳格化を軸足として、米ZEV(ゼロエミッションヴィークル)規制や中国のNEV(新エネルギー車)規制の強化を踏まえたもので、これがレクサス電動化においても影響を及ぼした。
燃料電池車の普及には社会インフラの整備が進むのが日欧の一部であるため、EVやPHVの強化が先行したとみられる。
さらに、2010年代後半から2020年代にかけて、グローバルでESG投資旋風が吹き荒れて、プレミアムブランドで一気にEVシフトが進んだ。ESG投資とは、従来の財務状態だけではなく、環境、社会、ガバナンスの要素も考慮した企業への投資のことだ。
そうしたなか、レクサスとしては、トヨタが持つFCV技術の応用は充分に考慮しつつ、EV拡充をさらに急ぐ必要性が高まったのだといえる。 いずれにしても、レクサスらしい各種EVモデルが早期に市場導入されることは、ユーザーにとっては魅力ある次世代車が触れることができる点でプラス要因になると思う。
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