2021年4月に開催された上海モーターショーで、日産『新型エクストレイル』が公開された。
中国市場向けの仕様で、パワートレーンは日本未導入の可変圧縮比エンジンの「VCターボ」エンジンの搭載が発表された。しかし同日、欧州日産のホームページで、新型エクストレイルにe-POWERを搭載することがアナウンスされていた。これで、日本市場に導入される新型エクストレイルにe-POWERが搭載される可能性はグンと高まったといえる。
2021年秋に日本市場に導入されると言われている新型エクストレイルだが、モデル末期となった現行モデルの中古車市場はどうなっているのかをチェックしてみた。
文/萩原文博
写真/NISSAN、編集部
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■現行エクストレイルは改良ごとに安全装備が充実! 中古車価格にも反映されている
3代目となる現行型エクストレイルは2013年12月に登場。先代までの直線的で、無骨なスタイリングから曲線を多用したスタイリッシュな外観デザインへと変更された。
当初は2L直列4気筒ガソリンエンジン+CVTというパワートレーンのみだったが、2015年4月には2Lガソリンエンジンと1モーター2クラッチを組み合わせたハイブリッド車を追加している。
そして、2017年6月には初のマイナーチェンジを行い、内外装の変化に加えて高速道路などで、アクセル、ブレーキ、ハンドルを自動的に制御し同一車線での高度な運転支援を実現した「プロパイロット」を設定し、運転支援システムの面でライバル車をリードした。
また、2020年1月には一部改良を実施。運転支援システムのデバイスとして、単眼カメラに加えてミリ波レーダーを採用し、衝突被害軽減ブレーキの夜間時の性能が向上。同時にプロパイロットの性能も向上。さらにスカイラインなどにも搭載されている前方を走行する2台前の車両の動きを検知し、回避操作などが必要と判断した場合、警報などによってドライバーに注意を促す「インテリジェントFCW」機能が全車に標準装備されるなど、クラストップレベルの安全性能を実現している。
2013年~2017年6月のマイナーチェンジまでを前期型、2017年6月のマイナーチェンジから2020年1月の一部改良までを中期型。そして2020年1月の一部改良後のモデルを後期型とすると、前期型の中古車の平均価格は約156万円。そしてプロパイロットを設定した中期型の中古車の平均価格は約236万円。運転支援システムのデバイスが変更された後期型は約290万円とキッチリとマイナーチェンジ、一部改良で平均価格が前期型と中期型で80万円、中期型と後期型は約54万円と明確な価格差が生じている。
これは年式が進んだことで価格が安くなるということだけでなく、運転支援システムの機能差が中古車相場に及ぼす影響の大きさを表しているといってもよいだろう。以前は安全装備というのは下取りや買取の査定にまったく影響のないアイテムだったが、昨今は運転支援システムが装備されているのは当たり前で、ないと査定価格が大きくダウンすることになるのだ。
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