■わずか1.5秒の中に4台がひしめく!
最終スティントになって、序盤にレースをリードしていた8号車ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)と36号車au TOM’S GR Supra(関口雄飛/坪井翔)が接近し17号車を逆転。さらに開幕戦ウィナーの14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)が背後につける展開となった。
ところが、残り20周を切ったところで展開が大きく動く。8号車は黄旗区間での追い越しがありチェッカー目前で痛恨のドライブスルーペナルティで後退。36号車も残り10周というところでトラブルに見舞われて戦線離脱してしまった。
“ようやくこれで決まりか?”と思われたが、今年のライバルは本当に手強い。14号車に加えて、今度は残り5周というところで37号車KeePer TOM’S GR Supra(平川亮/阪口晴南)、1号車STANLEY NSX-GT(山本尚貴/武藤英紀/牧野任祐)も追いつき、4台が2秒以内にひしめく激戦に。
ひとつのミスで順位が入れ替わってしまう緊迫した戦いとなったが、17号車のアンカーを務めた塚越はしっかりとポジションを守り抜き、第2戦のトップチェッカーを受けた。
2番手以降も順位の変動はなかったのだが、終わってみてば約3時間に及ぶ長丁場のレースの末、トップ4がわずか1.552秒の中にひしめく大バトルとなった。
昨年、シリーズチャンピオンを獲得したホンダ勢だが、第1戦岡山ではトヨタ勢の上位独占を許す悔しい展開となった。今回は優勝を飾りリベンジを果たすことができたが、サクセスウェイトを積んでいても上位に食い込んでくるトヨタ勢の強さが際立った1戦でもあった。
今回のレースでポイント差も上位はほぼ横並びとなったため、サクセスウェイトの差も少なくなる。おそらく、第3戦以降も最終ラップまで勝敗の行方が分からないという大接戦の展開になっていきそうだ。
■次戦以降の日産勢に注目!!
そして第3戦以降で注目が集まるのが日産勢だ。
今回は23号車MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)のマシンから白煙が上がり、早々にリタイアを余儀なくされてしまうなど、苦しいレースとなってしまったが、彼らは中盤戦に登場する鈴鹿サーキット(第3戦)、スポーツランドSUGO(第5戦)、オートポリス(第6戦)を得意としている。
序盤2戦でライバルたちがポイントを稼いでいるが、同時にライバルのサクセスウェイトもかなり積み重なっている。これを利用して、何とか第3戦鈴鹿ではポイント差を縮めたいところだろう。
第3戦は、果たしてどのメーカー、どのチームが勝利を飾るのか。さらに注目度が高まりそうだ。
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