■登場後5年経ちながら、ライバルのマツダ3に劣らぬ売れゆきをキープ
ちなみに同じCセグメントで5ドアハッチバックと4ドアセダンをもつマツダ3の2021年4月~2021年3月の台数は1万8861台、これにXV相当のCX-30を合算してみると3万9796台で、インプレッサ(3万1592台)との差は8200台ほどあるが、マツダ3、CX-30は2019年登場後まだ2年ほどのモデル。
インプレッサは改良を重ねることで5年+(XVの登場は2017年)通用していると考えれば、インプレッサは素性のいいクルマということになる。
またプライスも、マツダ3はハイブリッド、ディーゼルもあり222万1389~368万8463円の価格帯なのに対し、インプレッサも2L直噴+モーターのe-BOXERを用意しながら、200万2000~292万6000円と実は身近な存在だったりする。
■扱いやすいサイズと優れたコストパフォーマンスが人気を支える
もとよりCセグメントに属するインプレッサは、オールマイティな使い勝手のよさが魅力だ。全長4475mm、全幅1775mm、全高1490mm(インプレッサSport 2.0e-L EyeSight、Advance。全高はルーフの高さ)のボディサイズは、街中や、あまり広くない駐車場での取り回しが気後れせずに行なえる点がありがたい。
参考までに、コンパクトさではほぼ同等のXVは全高が1550mm(グレードによりルーフレール装着車は+45~25mm)。販売比率でハッチバックのSportには一歩譲るセダンのG4も、WRX S4、同STIが販売終了となっている現在、スバル車では貴重な4ドアノッチバックセダン。
G4のパワーユニットは1.6Lと2Lのガソリンエンジンのみだが、1.6L・2WDのもっともベーシックなモデルで200.2万円からと、実用性の高いコストパフォーマンスに優れたセダンとなっている。
■スバルの魅力が「全部入り」だからこそ、すべての世代で支持され愛される訳だ
もちろんスバル車ということで、インプレッサSport/G4にも、水平対向エンジン、AWD、そしてEyeSightが投入されている点はこのクルマのアピールポイントだ。EyeSightは、ぶつからない、疲れない、ヒヤリを減らす、死角を減らすの大きく4つをテーマにスバルが打ち出す独自の安全支援システム。
とくにブレーキ制御で衝突回避の支援を行なうプリクラッシュブレーキをはじめ、後退時ブレーキアシスト、AT誤発進抑制制御とAT誤後進抑制制御は、リアルワールドで昨今何かと話題にもなっているが、幅広い年齢のドライバーにとってまさしく心強い支援となっている。
またツーリングアシストでは、高速道路、自動車専用道路における0~120km/hの幅広い速度域でアクセル、ブレーキ、ステアリング操作を支援してくれるというもの。全車速追従機能付きクルーズコントロールのツーリングアシストや、さらに車線逸脱制御、後側方警戒支援なども用意されている。
今どき、ともすればこうした支援機能はカタログの謳い文句のひとつに過ぎないとも思われがちだが、スバルのEyeSightの場合は技術の蓄積があるだけに、性能、作動具合の自然さには定評がある。
スバルならではのこだわりのAWDは、最新のパワートレーンであるモーターアシストを加えたe-BOXERとの組み合わせで、納得のいくファンで洗練された走りをモノにしている。
スバルのクルマは、ベテランから若いユーザーまで“クルマ通”に選ばれるブランドだが、実はその筆頭に挙げられるクルマがインプレッサSport/G4なのではないだろうか。
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