台風で飛んできた破片が車に当たってキズ付いた、だれの責任になる!?

車両保険で直すのにも注意が必要

 今回のように、台風による暴風で飛来した物でクルマが損傷した場合は、自動車保険の車両保険の対象となるため、車両保険をセットにしておけば、このような自然災害にも備えることができます。

 しかし、自動車保険を使用すると、翌年の保険等級が1等級下がり、事故有係数適用期間が1年加算されて保険料が上がってしまうことは、頭に入れておかないとなりません。

 「事故有係数適用期間」とは、「事故有」の係数を適用する期間のこと。同じ等級でも、事故有と無事故では事故有の方が保険料が高く、自然災害で車両保険を使うと、一等級下がったうえに、事故有係数適用期間が延びてしまうため、事故前の保険料に戻るまで2年掛かってしまいます。

 あくまでケースバイケースではありますが、それほど大きな損傷でなければ、車両保険を使わないで直した方が安く済む、ということも考えられますので、保険会社へ相談したうえで、決めることをおすすめします。

損壊の程度が小さい場合は、車両保険を使うか使わないか、慎重に検討が必要(PHOTO:写真AC_ググオ)
損壊の程度が小さい場合は、車両保険を使うか使わないか、慎重に検討が必要(PHOTO:写真AC_ググオ)

走行中のクルマから飛んできたら??

 たとえば、高速道路を走行中に、飛び石でフロントガラスに傷がついた、という場合。この場合も同様で、飛び石を起こしたクルマを特定し、過失があることを証明する必要があります。

 たとえば、前走車から飛んできたことが明らかなドライブレコーダーによる記録があったとしても、飛んできた石が今にも崩れ落ちそうなトラックの積み荷であったなど、明らかな過失が認められなければ、損害賠償請求は難しいようです。

 この場合もやはり、車両保険で直すことになりますが、その場合も翌年以降の保険料に影響してきますので、保険を使うか使わないかは、じっくり考える必要があります。

車間距離を十分にとっておくと、万が一落下物や前走車からの飛来物があっても、被害が少なくて済む(PHOTO:写真AC_うさみのん)
車間距離を十分にとっておくと、万が一落下物や前走車からの飛来物があっても、被害が少なくて済む(PHOTO:写真AC_うさみのん)

防ぎようのない事故、でも被害を軽くすることはできる

 台風による飛来物にしても、走行中の飛び石にしても、防ぎようがない事案ではありますが、危険予測をしておくことで、被害を軽くすることはできます。大型の台風が来た時、どうしてもクルマを避難させたければ、避難できそうな駐車場を事前に探しておいたり、走行中の飛来物に関しても、車間距離を十分にとっておくことで、被害は軽くて済みます。

 また、自身が加害者とならないように、心掛けることも大切。ひとりひとりがその意識を持つことで、被害をうける人は確実に減るからです。まもなく訪れる台風シーズン。台風が接近しないことが何よりですが、到来したときのために、いまから準備をしておきましょう。

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