こんな行為がクルマをダメにする! クルマの暑さ対策 延命する乗り方とメンテナンスとは

こんな行為がクルマをダメにする! クルマの暑さ対策 延命する乗り方とメンテナンスとは

 これから来たる真夏の渋滞、室内の乗員はまったく気が付かないだろうが、クルマは灼熱地獄に晒されながら乗員を守り、快適に運んでくれる。

 にも関わらず、クルマを労る使い方をしてやらないと、やはりクルマのコンディションには差が生じてきて、故障や燃費低下など悪影響が症状として現れるようになる。

 ここで改めてクルマが置かれる過酷な環境と、それ故のクルマを傷めてしまうNG行為、そしてダメージを予防する方法について、モータージャーナリストの高根英幸氏が解説する。

文/高根英幸
写真/ベストカー編集部 Adobe Stock

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梅雨の合間にも強い直射日光が照りつけるボディの対策は?

鉄の塊である車のボディは思った以上の暑さに! 過去の実験では黒いボディカラーだと白より20度高いという結果も出ている。車内も70度近くになる

 まずは直射日光が照り付けるボディについてだ。ボディ表面の温度は天候とボディカラーによって大きく差が生じるが、真っ白やシルバーのボディでもかなり熱くなる。特に塗装の下にもエンジンという熱源があるボンネットの塗装は温度が上がりやすいので、傷みやすい。

 塗膜が高温になると硬度が低下して傷付きやすくなる。表面のクリア層は非常に丈夫な樹脂だが、それでも紫外線や何度も加熱による攻撃を受けると分子鎖(高分子の)や分子間の結合が壊れてしまうことが早まる。

 クリア塗装が白くなってきたら、それは劣化して分子間の結合が切れ始めている証でもある。もちろん、そうなってからでは遅いのだ。

 国産車やドイツ車は耐候性をかなり考慮しているため、新車の塗装はかなり強いが、後から補修した塗膜はそこまで強くない。退色なども進みやすいので、その分ケアを丁寧に行なう必要がある。

 また熱くなっている塗装面に、何かを載せたりすることは避けた方がいい。クルマのルーフやボンネット後端、ワイパーカウル付近にモノを載せることが癖になっている人は気を付けることだ。

 高温に弱い材質だと表面が溶けて塗装と一体化してしまうことがある。例えば合成レザーの財布やバッグなどは要注意だ。もし溶けてくっついてしまったら、財布やバッグも台無しになる。そして塗装に付いた合成レザーの表面素材を落とすのも面倒だ。

 冷えてから有機溶剤で溶かしたり、研磨材で磨いて落とすことになるが、それも塗装を傷めたり、塗膜を薄くしてしまうことにつながる。

 ワックスやコーティングを施すことは塗膜を守ることにもつながるが、逆にダメージを与えてしまうこともあるので注意したい。というのも夏は陽射しによる紫外線だけでなく、酸性雨の影響も深刻だ。

 特に降り始めの雨は酸性度が強く、塗装や樹脂に少しずつダメージを与える。夕立やゲリラ豪雨など雨が降った後で強い陽射しを受けると水滴のレンズ効果も相まって、さらに攻撃性を高めることになる。

 ワックスやコーティングは、塗膜を守ってくれるものだが、撥水効果によって水滴が玉のように盛り上がると、レンズ効果によって紫外線の攻撃力が高まったり、水滴が蒸発した際に塗装面に不純物が焼き付けられてしまう。

 できれば雨が降った後は、ボディが乾かないうちに水道水で流し、水滴を拭き取ってやりたい。これも駐車場に屋根があれば手抜きできるが、青空駐車場では確実にダメージとなる。

紫外線によってヘッドライトやテールレンズが劣化

 さらにヘッドライトやテールランプなどの灯火類のレンズも紫外線によって劣化してしまう。本来、ヘッドライトレンズの表面には傷防止や紫外線による劣化を抑える被膜が施されているのだが、それも経年劣化して効果を失っていくため、放っておくとダメージが蓄積されていくのだ。

 屋根のない駐車場に置いていると、5、6年を経過したあたりからヘッドライトのレンズが黄ばんできて、やがて透明度が低下して濁ってきてしまう。

 屋根が確保できないのであれば、ヘッドライトにはUV吸収剤の入ったワックスやコーティング剤を定期的に塗っておくことで、ある程度は防げる。ヘッドライトが曇ると、途端にクルマは古ぼけた印象になるので、これは習慣化しておきたい。

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