日産の新型EV「アリア」の価格660万円~は「高っ~!」くはないのか?


■家に給電できる機能も採用するはず

 そのうえで、アリアのさらなる利点を探るとすれば、公式の記載はまだ見当たらないが、当然ながらEVと家を結ぶヴィークル・トゥ・ホーム(VtoH)の実現も可能だろう。VtoHは、現状販売されている輸入車のEVでは不可能だ。

アリアもリーフと同様に、充電して蓄えた電力を家庭へ給電することもできるVtoHに対応するだろう

 しかも、現在、環境省や経済産業省、そして地域別では東京都でEVおよびVtoH、あるいは太陽光発電との組み合わせで購入すると、リーフe+の試算で100万円近い補助を受けられる。これが適用されれば、660万円からの売り出しとなるアリアの販売の後押しにもなるだろう。

■おわりに

 EVは、単にエンジン車からモーター駆動へクルマの機構が変わり、排出ガスゼロを実現するための代替案ではない。

 クルマの価値を計り知れないほど拡張するものであり、それが健常者だけでなくあらゆる人の移動の自立を促し、なおかつ、VtoHや太陽光発電の活用などによって、暮らしを支える一部になっていくことができるのである。

 携帯電話が固定電話を移動で使えるようにした電話の延長であるのに対し、スマートフォンはパーソナルコンピュータの機能を基本に通話もできるという、別次元の通信端末となったのと同じだ。

 温室効果ガスの削減目標や、規制、それに付随するクレジット(違反金)支払いへの懸念しか目に入らず、エンジン車やHVの代替としかEVをみることのできない自動車メーカーは、おのずと淘汰されていくだろう。

 EVの計り知れない可能性を10年以上前から検証し、実証してきたのが日産であり、そのうえで誕生するのがアリアだ。

 発売からわずか10日で4000台の受注を得た背景にあるのは、そうした真摯な研究と、地道にリーフを売り続けてきた知見が裏付けとなり、大きな成果を生み出そうとしている。また初期に注文したのは、リーフで充分にEVの意味を理解した消費者ではないか。

 ホンダeがわずか1000台、マツダMX‐30が500台、レクサスUX300eが135台などというわずかな台数で右往左往していることのほうがいまや異様であり、いかにも時代遅れであることを象徴している。

 アリアは、海外メーカーと競争し、そして勝てる可能性を持ったEVであるのは間違いない。その価格は、けっして高過ぎないと思う。

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