トヨタハイエースは何が売れてる? 商用車王者の超マニアック人気解剖

トヨタハイエースは何が売れてる? 商用車王者の超マニアック人気解剖

 普段意識することはあまりないと思うが、高速道路などでトヨタのハイエースが「前後左右にいる」という光景を目にすることはないだろうか。

 それは現行型のハイエースが2004年からすでに約17年間販売されているということに加えて、今もなおよく売れているからでもある。

 ハイエースの正確な販売台数は、商用バンが中心ということもあり、あまり明らかにならないが、トヨタ広報部によると、2021年1~5月までの3つの車型を合計した販売台数は4万1530台とのこと。

 8000台を超える月販台数は、登録車の販売台数ではベスト10は当たり前、ベスト5にも匹敵する数値で、それが登場から17年経ったクルマというのだから、お化けのようである。

 こうした視点でハイエースを見ると、気になるのがグレードに代表される販売比率だ。

 本稿では私事ながら全日本ラリーへハイエースで参戦するチームスタッフをし、父はハイエースの双子車として昨年まで販売されていたレジアスエーススーパーロングバンで毎日仕事に行っているなど、ハイエースにちょっと縁ある筆者が知られざる人気の内訳などを紹介したい。

文/永田恵一、写真/TOYOTA

【画像ギャラリー】商用車の代名詞 ハイエースの内外装をさらに詳しく見る


■ボディは4通りでパワートレーンは7通り? ハイエースの多様過ぎる構成

ハイエースはボディサイズとパワートレーンの組み合わせを基盤に多彩なバリエーションが構成される
ハイエースはボディサイズとパワートレーンの組み合わせを基盤に多彩なバリエーションが構成される

 現行ハイエースの販売比率と言われても、モデル構成の基礎知識がないとよく理解できないと思うので、初めに説明したい。

 現行ハイエースは大まかに言えばボディサイズとパワートレーンの組み合わせを基盤に、商用バンや乗用ワゴン、14人乗りコミューター(ミニバス)という車型が構成されている。まず、この2つから見ていくと、

●ボディサイズ

【A】ボディ/標準となる4ナンバーサイズのロング長・標準幅・標準ルーフ
全長4695mm×全幅1695mm×全高1910mm、ホイールベース2570mm

【B】ボディ/Aボディをハイルーフにしたもので1ナンバー登録
全長4695mm×全幅1695mm×全高2240mm、ホイールベース2570mm

【C】ボディ/ミドルボディ的なもので、実質ロング長・ワイド幅・ミドルルーフで、登録は3ナンバーもしくは1ナンバー
全長4840mm×全幅1880mm×全高2105mm、ホイールベース2570mm

【D】ボディ/スーパーロング長・ワイド幅・ハイルーフで、登録は3ナンバーもしくは1ナンバーとなる、ハイエースのボスキャラ的存在
全長5380mm×全幅1880mm×全高2285mm、ホイールベース3110mm

●パワートレーン

 トランスミッション、駆動方式も含めると
【1】2.8Lディーゼルターボ+6速AT/FR
【2】2.8Lディーゼルターボ+6速AT/4WD
【3】2Lガソリン+6速AT/FR
【4】2Lガソリン+6速AT/4WD
【5】2Lガソリン+5速MT/FR
【6】2.7Lガソリン+6速AT/FR
【7】2.7Lガソリン+6速AT/4WD

次ページは : ■グレード構成も複雑怪奇なほどきめ細やか

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