電気自動車大手テスラの株式時価総額が、2021年の年初に7000億ドルの大台を突破した。現時点ではそこから少し下落しているが、この数字は自動車メーカー大手6社の時価総額を足し合わせたものより多い。年間数十万台の自動車しか生産していない中小メーカーが、大手メーカーをはるかに上回る時価総額を実現していることに対しては、「バブルだ」という批判が寄せられている。
しかしながら、経済学の理屈や自動車産業の歴史をよく知っている人にとっては、テスラの株価が高騰するのは何ら不思議なことではなく、当然に予想された事態といってよい。今回はなぜテスラの株価がこれだけ上がるのか、株価が高いことは何を意味しているのかについて解説する。
(本記事アイキャッチ写真はテスラ共同創設者であるイーロン・マスク氏。2021年1月には純資産が1885億ドル(約19兆9,586億円)超に達し、世界一の富豪になったと報じられた)
文/加谷珪一 写真/ZB/DPA/共同通信イメージズ、Tesla, Inc.
【画像ギャラリー】期待上昇中!! 今日本で買えるテスラの電気自動車を見る
コメント
コメントの使い方