【ケース2】エアコン系統のヒューズ切れ
もっとも単純な故障はエアコン系統のヒューズ切れでしょう。ファンのスイッチをオンにしても風がまったく出てこない場合は、ブロアファンのヒューズ切れが考えられます。
また、風は出てくるもののエアコンのスイッチを押してもエアコンのパイロットランプが点かない場合は、エアコンの電磁クラッチ系統のヒューズ切れが予想できます。
それぞれのヒューズがどこにあるか? は取り扱い説明書に記載されています。ヒューズはスペアが搭載されていることもあるので、切れていた場合はスペアと交換しましょう。
スペアヒューズを使った場合は補充を忘れないようにしましょう。また、ヒューズ交換後にすぐまたヒューズが切れる場合は、どこがで短絡(ショート)が起きている可能性がありますので、この場合も業者にまかせるのが正解です。
また、ヒューズが切れないのにもかかわらず、ファンが回らない、エアコンのパイロットランプが点かない場合は、リレーの不良が考えられます。
エアコンリレーは、エアコンコンプレッサーのマグネットクラッチを動かすためのものなので、MGC、MG/Cなどと表記されていることが多く、またエアコンリレー、A/Cリレーなどと表記されることもあります。
リレーの位置がわかれば、スイッチをオンにした状態でリレーボックスをドライバーの柄でコンコンと軽く叩いてみます。運がよければこれで復活します。それでもダメな場合はなにか問題のなさそうなリレーと入れ替えてみましょう。
たとえばワイパーやホーンのリレーならとりあえずのチェックには問題がありません。それでエアコンが動くなら、不良の原因はリレーです。叩いて直った場合もリレーは寿命なので、交換しておいたほうがいいでしょう。
【ケース3】コンプレッサーの故障
エアコンを作動させるとエンジンルームからガラガラと音がする場合は残念ながら重症が予想されます。ガラガラ音が出ている場合はコンプレッサーが故障した状態であることが多いのです。
もしガラガラ音が出ていたら、エアコンのファンスイッチをオフにしてすぐに業者に点検に出しましょう。
コンプレッサーが故障した際、コンプレッサー内の部品がバラバラになってしまったときは一般的にアッセンブリー交換となります。これはコンプレッサー内の部品が冷媒ライン内に入り込んでしまうと、どんなにクリーニングしても完全に除去することが難しく、修理してもすぐにトラブルを起こす可能性があるからです。
コンプレッサーに不具合が起きても、それが冷媒ライン内に影響を及ぼさない部位ならばコンプレッサー交換だけで済む可能性もわずかながらにあります。ですので、コンプレッサー不良の兆しがあったときはすぐにエアコンの使用を中止するべきなのです。
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