世界で売れてる日本車 ベスト20&国内導入熱望車 5選

 今や多くの日本車は世界各国で売られる時代。例えば、ホンダの世界販売トップ車種はシビックだが、その台数は日本一売れているN-BOXの約3倍。このように日本と世界における日本車の“売れ方”は大きく異なる。

 それを象徴するように、世界販売上位の日本車には“日本で販売していない日本車”も目立ち、予想以上に売れている。そして、そうしたモデルのなかには日本導入を期待したい魅力的なモデルも多数存在する。

文:永田恵一
写真:NISSAN、TOYOTA、HONDA、MAZDA、編集部


1位はどの車? 日本車 世界販売上位の顔ぶれ

 日本で売れている車は軽・コンパクトカー、3列シートミニバン、SUVが主なジャンルである。

 しかし、下記の2017年の日本車の世界販売台数を車種別に月換算したベスト20を見ていくと、日本で売れる車と世界的に売れている車は大きく違い、興味深い。

■日本車 世界販売台数 ベスト20 【月換算】

1位:トヨタ カローラ/12万台
2位:トヨタ ハイラックス/9.1万台
3位:トヨタ RAV4/7.8万台
4位:日産 エクストレイル・ローグ/7.2万台
5位:トヨタ ヤリス(日本名:ヴィッツ)/5.9万台
6位:日産 セントラ(日本名:シルフィ)/5.7万台
7位:ホンダ シビック/5.5万台
8位:トヨタ カムリ/5.3万台
9位:ホンダ CR-V/4.9万台
10位:ホンダ ヴェゼル・HR-V/4.8万台
11位:日産 キャッシュカイ/4.2万台
12位:マツダ CX-5/3.7万台
13位:マツダ 3(日本名:アクセラ)/3.7万台
14位:ホンダ フィット・ジャズ/3.6万台
15位:日産 アルティマ(日本名:ティアナ)/3.5万台
15位:ホンダ アコード/3.5万台
17位:日産 ヴァ―サ(日本名:ラティオ※)/3.0万台
18位:トヨタ ハイランダー/2.9万台
19位:ホンダ シティ/2.0万台
20位:トヨタ タコマ/1.8万台
20位:三菱 アウトランダー/1.8万台
20位:ホンダ N-BOX/1.8万台

※2017年度期間内の各メーカー回答販売台数をもとに月換算した概算値。単位は万台。カローラは日本国外仕様の台数。ヤリス、カムリは日本国内販売台数を除く

日本のカローラアクシオとは別車種の国外仕様カローラセダン。世界で売れに売れている日本車だ
日本のカローラアクシオとは別車種の国外仕様カローラセダン。世界で売れに売れている日本車だ

 まず、世界で一番売れている日本車は、2017年に世界一売れた車でもあるカローラ。

 カローラは、筆者もランクス(現在のカローラスポーツの前身)を1年ほど所有していた経験があるが、基本的にそう面白くない車ではあるものの、その代わり、万人が楽に乗れてクオリティが高い、絶大な信頼性&耐久性を持つ、修理してもすぐ直せて修理費も安いというDNAを歴代持っており、世界中の老若男女に支持されているのも頷ける。

 カローラは、2018年に登場したカローラスポーツでさらに魅力を高めており、今の勢いがさらに増すかどうかも注目だ。

 ベスト20を見るとカローラ以外にも、欧州ではVWゴルフが代表となるCセグメントに属するモデルが、6位の日産セントラ(日本名:シルフィ)、7位のシビック、13位のアクセラとベスト20入りしており、世界中で売れる重要なジャンルであるのがよくわかる。

 また、日本で好調に売れているのはカムリくらいしか思い浮かばない欧州でいうDセグメント、日本的に表現すれば実用性重視のラージセダンも8位のカムリ、15位のアルティマ(日本のシルフィ)、15位のアコードがベスト20入りしており、特に北米や中国などでは大黒柱であることを再認識させられる。

日本では見慣れないピックアップも人気! ベスト20の傾向

 その他、ベスト20を見ると……

・トヨタハイラックス&タコマのベスト20入りを見て分かるように、世界的にはピックアップトラックも重要な柱である

・日本で見る車名に加え、2018年中に日本でも発売されるRAV4とCR-Vに加え、トヨタハイランダー(かつてのクルーガー、北米向け)もベスト20入りしており、SUVがベスト20に8台もランクイン。SUV人気(特にコンパクトとミドルクラス)は世界的なものだ

・世界的に見ればコンパクトカーは日本でイメージをするほど売れていない

・軽自動車は唯一N-BOXがやっと20位に入るくらいで、N-BOXの健闘と軽自動車が日本独自のものであることの象徴を感じる。

・日本で売れる車に比べれば単価の高い車が多く、各日本メーカーが特にアメリカ市場に力を入れるのも当然

といったことが挙げられる。

 このように、世界的に売れている日本車を見ていると、おのずと「日本でも売って欲しい車」というのが浮かんでくる。5台挙げてみたい。

日本未発売! 導入熱望車 5選

■トヨタ カムリ/3.5L、V6車

こちらは豪州仕様のカムリ。北米仕様を筆頭に、豪州仕様にも日本にはない3.5L、V6エンジン車がラインナップされる
日本仕様は2.5Lハイブリッドのみとなるカムリ。北米仕様や写真の豪州仕様には日本にはない3.5L、V6エンジン車がラインナップされる。最高出力は305ps、最大トルクは36.9kgm

 現行カムリはスポーティなスタイルやTNGAプラットホームの採用により、車自体のキャパシティに余裕があることもあり、北米で販売される3.5L、V6(8速ATとの組み合わせ)が日本で販売されても面白い。

 カムリの3.5L、V6の販売が無理なら、その計画は残念ながらないようだが、2018年中に日本でも登場するカムリのレクサス版となるES350に設定するのも良いのではないか。

■日産 セントラ NISMO

日本ではシルフィとして売られるセントラ。トップグレードのNISMOは191ps/24.4kgmを発揮する1.6Lエンジンが搭載される
日本仕様のシルフィはNAの1.8Lエンジン搭載車のみの実用セダン。が、その海外版セントラには191ps/24.4kgmを発揮する1.6Lターボエンジン搭載のNISMO仕様が存在

 セントラ自体は日本のシルフィだけにごく普通の車であるが、アメリカで販売されるセントラには現在の日産車のスポーツモデルのアイコンであるニスモが設定されている。

 セントラ ニスモはCVTに加え6速MTとも組み合わされる1.6Lターボ(188hp)を搭載し、定番のニスモチューンが施される。

 もし日本に導入してくれるなら、エンジンはジューク ニスモRSのような200馬力オーバーかつ300万円以下という仕様にしていただければ、空白となっている300万円以下のCセグメントのスポーツモデルとして、誉れ高きブルーバード SSSの現代版として案外売れる気がする。

■ホンダ シビック/1Lターボ車

日本でも販売中のシビックハッチバックは英国生産車。
日本仕様のシビックハッチバックは1.5Lターボエンジン搭載車のみ。129ps/20.4kgmを発揮する1Lターボ車は欧州などで販売される日本未導入モデルだ

 現行シビックはハッチバックの1.5Lターボ+6速MTという、いかにも欧州車のような仕様が人気を集めた。

 ならばその路線をさらに延長させた欧州で販売される1L、3気筒ターボの導入を期待したい。

 シビックという名前には大きなボディを小さなエンジンで燃費よく十二分走らせるという、欧州車のベーシックモデルのようなキャラクターを支持する人も一定数居そうだし、日本車にはない新しい世界観の提案にもなるのではないだろうか。

 また、北米仕様のシビックにはクーペも設定されており、特にスポーツモデルの「Si」は6速MTと組み合わされる1.5Lターボ(205馬力)を搭載しており、かつてのインテグラのようなポジションとして日本導入を期待したい。

■マツダ ロードスター/ソフトトップ、2L車

ロードスター
日本仕様のソフトトップモデルは1.5Lエンジンのみ。だが、海外仕様には最高出力は160ps、最大トルクは20.4kgmとパワフルな2Lエンジン車もラインナップされる

 海外仕様のソフトトップのロードスターには2Lも設定されている。

 1.5Lのロードスターの楽しさは定評あるところだが、RFより軽いボディにパワフルな2Lが搭載されたロードスターの違った楽しさ(いずれ海外仕様もパワーアップされたRFの日本仕様と同じエンジンになるだろう)も味わってみたい。

■三菱 パジェロスポーツ

日本未発売車のパジェロスポーツ。
日本未発売車のパジェロスポーツ。2017年上半期には三菱車のなかで世界販売5位の3万8000台を売り上げた

 パジェロスポーツは、2017年に全世界で月販約6500台売れたラダーフレームを持つ7人乗りの高級ラージSUV。

 8速ATと組み合わされる2.4Lディーゼルターボと3L、V6エンジンを搭載し、スタイルやインテリアの質感も上々だ。

 それだけにもうあまりに古くなってしまったパジェロの後継車として日本導入すれば、こちらも決して新しくないランクルプラド相手に、まずまずの戦いに持ち込めるのではないだろうか。

◆  ◆  ◆

 名前を挙げた車は、ロードスター以外は海外生産車であり、日本に導入すれば僅かでも貿易摩擦の緩和にも一役買うことにもなるだろう。

 それだけに手始めに限定販売でもいいので、日本導入を考えていただきたいところだ。

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