自動運転技術はついに二輪車にも 転倒ゼロでストレス大幅低減!!【自律自動運転の未来 第23回】

自動運転技術はついに二輪車にも 転倒ゼロでストレス大幅低減!!【自律自動運転の未来 第23回】

 自動運転技術の最前線を紹介していく本連載。連載第23回となる本稿では、「オートバイの自動運転技術はどうなっているのか」をご紹介します。バイクといえば転倒がつきものですが、自動運転技術が普及すれば絶対に転倒しないバイクが作れる…って…本当でしょうか??

文/西村直人
写真/HONDA、西村直人(アイキャッチ写真はホンダのMotoGPマシンRV211Vで、ライダーは筆者)、AdobeStock

シリーズ【自律自動運転の未来】で自動運転技術の「いま」を知る

■バイクの自動運転はACC、衝突警告、死角検知から

 オートバイ(二輪自動車)における究極の安全とは、どんな運転状況でも転ばないこと。これが33年間ライダーである筆者の考えです。

 現在、残念ながらその願いを叶えてくれる技術はオートバイにありません。しかし、将来的に“転ばないバイク”が目指せる、そんな先進安全技術の第一弾が実装されました。

 ドイツの部品供給メーカーであるボッシュが開発した二輪車向け先進運転支援システム「ARAS」がそれです。ARASとはAdvanced rider assistance system(アドバンスト・ライダー・アシスタンス・システム)の略語であり、先進乗車支援システムと呼ばれます。

バイク乗りにとって危険は常に隣りあわせ。安全技術は四輪とは異なるアプローチで、積極的に進められている(AdobeStock@dreamnikon)
バイク乗りにとって危険は常に隣りあわせ。安全技術は四輪とは異なるアプローチで、積極的に進められている(AdobeStock@dreamnikon)

 いわゆる四輪車の先進安全技術である「ADAS」はAdvanced Driver Assistance Systems(アドバンスト・ドライバー・アシスタンス・システム)の略語であり、先進運転支援システムと呼ばれていますが、その意味でARASは二輪車版ADASとも理解できます。

 ボッシュではARASの開発を2013年より開始し、2017年4月にはドイツやEU諸国で、2019年3月には日本で公道での実証実験を行なっています。そして2020年以降、ドカティ、KTM、BMWといった二輪車メーカーの特定車種が実装しています。

ボッシュのARASテスト風景
ボッシュのARASテスト風景

 筆者はテストコースで、このボッシュ製ARASを装着したテスト車両にテストコースで試乗。危険な状況を安全に試せるテストコースでは、次の3機能を体感しました。

(1)ACC(アダプティブクルーズコントロール)
(2)衝突予知警報
(3)死角検知

次ページは : ■オートバイならではの問題点がある

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