現役GT500ドライバーがカートチームを立ち上げ!! 伊沢拓也の選択の真相とは


 レーシングドライバーの伊沢拓也選手が2021年3月にカートチームを立ち上げた。現役の選手がカートチームを立ち上げることはよくあるが、いったいなぜこのタイミングで!? と思っていたところ、全日本カートを見に来てほしいとの連絡がご本人から入った。

 もしや引退でも決めているのか、それともなにか別の事情があるのか? 取材班は御殿場で開催されている全日本カート選手権へ足を運んだ。

 ホンダを支えてきたドライバーの心境とはいったいどのようなものだろう。本人に直撃インタビューを実施した。

文、写真/ベストカーWeb編集部

【画像ギャラリー】伊沢拓也選手がカートチーム設立!! その名もレーシングカートチーム『CUORE(クオーレ)』!!


■伊沢拓也選手がカートチームを設立!! その名は『CUORE(クオーレ)』

レーシングカートチーム『CUORE(クオーレ)』を立ち上げた伊沢拓也選手。パドックにいるのにレーシングスーツを着ていない伊沢選手というのもなんだか新鮮だ

 伊沢拓也選手がカートチーム「CUORE(クオーレ)」の運営を発表したのが2021年3月。その発表にもうセカンドライフを考えるような年齢だったっけ、と伊沢選手の経歴を振り返ってしまった。

 1984年生まれで2021年で37歳になるが、いまも現役でスーパーGT GT500に参戦しているれっきとしたトップドライバーだ。

 モータースポーツに関心のない人にとって37歳という年齢はパッとしないかもしれない。いまやレジェンドと呼ばれるドライバーたちは50代までレースを続ける人も多かったが、現在のトップカテゴリーは各社の育成選手の台頭もあり新陳代謝が早い。

 F1を見てみるとレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンはまだ23歳(2021年9月で24歳)。F1ドライバーの平均年齢は約26歳といかにモータースポーツが厳しい世界で、最速の世界で現役生活を送り続けるのが難しいかお分かりいただけるだろう。

 国内モータースポーツでもその流れは顕著で、37歳は一般的な企業であれば中堅どころだが、すでにホンダのGT500ドライバーのなかでは伊沢選手が最年長となった。今回のカートチーム設立はもちろん現役生活を見限るということではなく、伊沢選手にとってはいろいろな可能性を探る目的があるようだ。

■コースには将来のレース界を背負って立つドライバーたちが

CUOREのドライバーは井本大雅選手。近年頭角を現してきた若手ドライバーだ

 詳細を確認しに全日本カート第4戦の現場に行ってみた。パドックは小学生や中学生のあどけない顔をした少年たちも多く、今後の日本のモータースポーツを背負う逸材が真剣にレースに挑んでいる。

 そんななかに伊沢選手のテントを発見した。強豪チームはテントを幾つにも連ねた大所帯だがCUOREのテントはひとつ。擁する選手も1名のみ。普段からベストカーが取材しているトップカテゴリーとは当然ながら規模も設備も大きく違う。

 「GTと違ってすごくホンワカしてるでしょ?」と伊沢選手が声をかけてくれた。かつて自身も戦った全日本カートの舞台に、今度はチームオーナーとして戻ってきたこともあり、どこか普段の姿とは違う印象を受けた。

 予選、決勝と取材したレースはかなり厳しい展開になっていたが、伊沢選手は大きな声を出すわけでもなく、自チームの井本大雅選手を励ましている様子がうかがえた。

 GT500ドライバーから見れば勝てない要素、ドライビング、マシンの性能などなにかしら見えているはず。しかしどこか飄々としているところは近年の伊沢選手らしい。

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