厳しい暑さのなか、やってはいけない寿命を短くする うっかり運転とは

■バッテリー上がりが起こるのも、ダメージ蓄積に酷暑がトドメ

バッテリー交換の目安は2~3年といわれているが、ほったらかしにしているとこのように緑青や硫酸塩の粉が吹いている場合が多い(Songkhla Studio@Adobe Stock)
バッテリー交換の目安は2~3年といわれているが、ほったらかしにしているとこのように緑青や硫酸塩の粉が吹いている場合が多い(Songkhla Studio@Adobe Stock)

 電装品の要であるバッテリーも要注意だ。夏のJAFロードサービス出動件数でバッテリー上がりが相変わらず1位とになっているのは、それだけ負担が大きいからだ。シンプルな構造で信頼性の高い鉛酸バッテリーでも、最近の酷暑では参ってしまう。

 バッテリーの電力を大きく奪うのは、エンジン始動のほか、灯火類やエアコンのブロアファン、それにラジエターの電動ファン、電動パワーステアリングなど色々ある。特に真夏の渋滞では電動ファンが回る頻度が増え、バッテリーの負担が大きくなってしまう。

 そのため最近のクルマは発電機であるオルタネータ(交流発電機)の容量が大きくなっていて、アイドリングストップ車でなくても低回転域での発電量は増強されている。

 それでもアイドリングでエアコン全開やライト、ワイパーなどを使っていれば、バッテリーを十分に充電するほどの発電量には達しない場合もある。

 普段から充電量が不足気味だったバッテリーは、真夏の渋滞で発電量不足によってダウンしてしまう、というのが真夏のバッテリー上がりの大きな原因なのだ。

 したがって、ドライブ前にはバッテリー液の量やインジケーターでバッテリーのコンディションを確認しよう。カー用品店やディーラーでバッテリーの状態を測定してもらい、劣化が進んでいるようなら、早めに交換するのもいい。

 鉛酸バッテリーの場合、パルス充電で復活する場合もある。パルス充電器を購入して自分で充電するか、車載のパルス発生器を接続して、バッテリーのコンディション維持に努めれば、トラブル防止とバッテリー交換代やリサイクル資源の節約につながるのだ。

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