2022年春アメリカで発売がアナウンスされた新型Z。予想通り3.0L+ツインターボはスカイライン400Rに搭載されたVR30DDTTそのもの。スペックも405ps/48.4kgmとまるでそのまま。
ということはスカイライン400Rのチューニングはそのまま通用するはず。新型Zはチューニングで、くるおしく身をよじるように走るのか!?
文/加茂 新、写真/NISSAN
【画像ギャラリー】これは現代版悪魔の(ような魅力を持つ)Zだ!! 2021年8月にNYで公開されたUS版新型Z!!
■400Rはチューニングで500Rに化ける!!
スカイライン400Rはその名の通り400psを持つセダン。NISMOが企画、製作した伝説のR33GT-Rベースのコンプリートカー「400R」の名を冠したハイパワーセダンだ。そこに搭載されたのはVR30DDTT。V6の3.0Lエンジンにツインターボを組み合わせたユニットだ。
そして、まことしやかにそのエンジンが次期Zに搭載されるというウワサが広まり、チューニング界は積極的に400Rの解析に取り組んでいた。そして、8月。次期Zにはウワサ通りVR30DDTTが搭載されることが発表された。そのスペックは405ps/48.4kgm。400Rのユニットそのまんまの数値である。
このVR30DDT、400Rの場合、ECUによるチューニングが可能で、いわゆるブーストアップができる。目安はだいたい500psまで可能だ。つまりスカイラインは500Rになり、Zもサクッと500psにできる可能性が極めて高い。
しかし、問題となるのは直噴インジェクター。直噴はエンジン燃焼室に直接噴射するが、その噴射する場所などがかなりシビア。これまでのポート噴射インジェクターと違って、大容量品に交換ができない。
現状では大容量の直噴インジェクターは存在していない。つまり、耐久性などの観点を除くと、直噴インジェクターの吐出量=最高出力に直結してしまうのだ。
スカイライン400Rでは、500psにした時点で直噴インジェクターの容量はほぼ使い切っている。現状ではアフター品で大きなタービンも存在していないが、たとえビッグタービンを製作しても、燃料が足りなくて500ps以上の大幅な出力アップは見込めないのである。
コメント
コメントの使い方