新型Zは500psで化ける!? 400Rから見るチューニングベースとしての可能性

■重い車体で強い加速を感じるにはパワーが不可欠

新型Zに搭載されるVR30DDTT。500psや600psも要らないという意見もあるが、近年のような重量増の車体に積んだ場合、400psでは目の覚めるような加速を感じにくい
新型Zに搭載されるVR30DDTT。500psや600psも要らないという意見もあるが、近年のような重量増の車体に積んだ場合、400psでは目の覚めるような加速を感じにくい

 近年のエンジンは他社も含め、ノーマルの1.5倍の出力までは受け止められる場合が多い。そうなると次期Zも600psまではノーマルで耐えられると予想する。問題はそこまでパワーが高められるかなのだ。

 燃料が足りなくなるのはスカイライン400Rのインジェクターの場合なので、もしやZではベースが大容量インジェクターになっている可能性もなくはない。普通は同じインジェクターが付いていると思うが……。

 また、あまり期待できないが86/BRZのようにポート噴射と併用してくれれば、そちらから増量すればいいので、拡張性は大幅に増えるのだが……。

 どうにかしてパワーを出すなら、別途燃料を引いてきて、インマニに別のインジェクターでガソリンを噴射すれば可能ではある。昔懐かしい表現をすれば追加インジェクターのレヴィック的なことである。

 ただ、別でコンピュータユニットを付けて、ノーマル含めて統合して制御しないといけないことを考えると、サーキット専用車やショップデモカーではアリでも、ユーザーカーではまず間違いなくナシである。

 そもそもそんなにパワーがいらないのではないか、という話ももちろんある。400psでも十分だし、500psもあればひと昔前のフルチューン並みのパワーである。

 しかし、近年は車体重量の増加が激しい。Z34で1500~1540kg。スカイライン400Rで1760kg。車体が重くなっているので、同じ馬力でも昔ほどのパンチ力を感じにくい。

 実際欧州車の600ps級セダンでも、2t近い車重があると、もちろん速いがワープするほどではない。1200kgで600psとはちょっと違うのである。なので、Zも500psといえどもモノスゴイパワーで目が追いつかない!! というほどではないかもしれないのだ。

■ハイパワーをじゅうぶん受け止められるミッションまわり

ミッションまわりはハイパワーでも問題なく対応できそうだ。さらに最大限の加速性能を発揮できるローンチシステムも搭載される
ミッションまわりはハイパワーでも問題なく対応できそうだ。さらに最大限の加速性能を発揮できるローンチシステムも搭載される

 パワーを受け止めるミッションも注目。6MTはZ34譲りのものというウワサ。たしかにZ34ミッションはかなり対応馬力も大きく、400~500psも問題なく対応できそう。そこに新設計のシンクロやギア比も見直されているようだ。

 ATも先代から踏襲かと思われたが、ここは新開発の9ATになるという。ステアリングやVDCも含めて制御され、スタンダードモードとスポーツモードに切り替えが可能だという。

 そして、AT全車とMTの一部には、最大限の加速性能を発揮できるローンチシステムも搭載される。レースのスタート以外には特に使い道はないはずだが、高級スポーツカーにはみんな付いているシステムだけに、ちょっと心躍る部分でもある。

 日本でのデリバリーは2022年後半と言われ、まだ未知な部分が多いZだが、500psという途方も無いパワーを日常的に楽しめるクルマになりそうである。

【画像ギャラリー】これは現代版悪魔の(ような魅力を持つ)Zだ!! 2021年8月にNYで公開されたUS版新型Z!!

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