溝があっても実は危険? 使ってはいけないタイヤの条件と見分け方


■溝が減っていなくても危険なタイヤとは?

雨の日に走った時になんとなく不安を感じたり、ハンドルの手応えが感じなかったりすることがあったら、タイヤの劣化を疑ったほうがいい(譲 儀間@AdobeStock)

 タイヤが減っていなくても危険なタイヤの状態があります。それは古くなったタイヤです。

 タイヤにはゴムの柔軟性を保つためにオイルが配合されています。経年劣化によってオイルが抜けていき、ゴムの柔軟性が失われてしまいます。それに加えて、紫外線やオゾンなどによっても劣化していきます。

 なかでもオゾンによる劣化はオゾンとゴムの化学変化によって(ゴムの柔軟性が失われ)ひび割れが起こります。これをオゾンクラックといって、ゴムの応力(≒テンションのかかっている方向)と垂直方向にひび割れが起るのが特徴です。

 いずれにしても、経年劣化によってゴムの柔軟性が失われます。柔軟性が失われると、ゴムは踏ん張りがきかなくなります。

 それでもドライ路面ではそれなりにグリップ性能を発揮してくれるので(劣化の具合にもよりますが)それほど不安を感じることはありません。けれども雨が降って路面が濡れると、劣化による悪影響が顕著に現れます。劣化したゴムは濡れた路面でグリップが低くなります。

 劣化は徐々に進行していくので、グリップ性能も徐々に落ちていきます。だから毎日クルマに乗っているとそれほど性能低下を感じないのですが、いつの間にか大幅に性能が落ちています。

 症状としては雨の日に走っていて何となく不安、お尻のあたりがムズムズする感じや、ハンドルの手応えが頼りなく、しっかり曲がっていける感じがしない、といった気がしたら要注意です。

■タイヤの耐用年数は概ね4~5年が目安

赤い線で囲んだ数字部分がタイヤの製造年週となる。後ろ2桁が製造年の西暦下2桁、前2桁がその年の何週目に製造したかがわかる。欧米式の『週・年』という並びなので注意

 タイヤの耐用年数は、使い方や保存の仕方などで大きな差が出ることがあるので、一概に言うのは難しいのですが、大雑把に言って製造から4~5年くらいが履き替えの目安です。

 タイヤのサイドウオールには製造年週が4桁の数字で記されています。例えば3021ならば前2桁が製造週を表し、後2桁が西暦を表しますから2021年の30週目に製造されたことを示していますから参考にするといいと思います。

 ただ、タイヤの劣化は前にも触れたように、使用状況や保管状況によって大きな差が生じることがあるので、製造年週だけでは判断できません。タイヤの摩耗の具合やひび割れの有無なども合わせて判断するのがいいと思います。

【画像ギャラリー】溝が残っているから大丈夫、というワケではない! こんな状態のタイヤは使ってはいけない!!