コストが安く長寿命! LED式信号機のメリットとデメリットとは?

■LEDの利点を活かした「フラット型」

LEDフラット式信号機。厚さを6cmにまで薄くしたLED式フラット型信号機。灯器のレンズの表面に微細な凹凸を与え、雪が付着しにくい素材を採用。さらに雪が積もらないように設置時に灯器そのものを20度ほど下に傾けて、落雪しやすいように設置する工夫も見られる(出典/コイト電工)
LEDフラット式信号機。厚さを6cmにまで薄くしたLED式フラット型信号機。灯器のレンズの表面に微細な凹凸を与え、雪が付着しにくい素材を採用。さらに雪が積もらないように設置時に灯器そのものを20度ほど下に傾けて、落雪しやすいように設置する工夫も見られる(出典/コイト電工)

 いっぽう、最近見かけるようになってきた、外観が明らかに薄く設計されていることがわかるLED式のフラット型車両用交通信号灯器(以下、フラット型灯器)について調べてみた。

 自動車用灯火類の大手メーカーとして知られる小糸製作所のグループ傘下にある、信号灯メーカーのコイト電工株式会社(本社:静岡県駿東郡)が手がける、フラット型灯器の特徴を見てみよう。

 形状については先の警察庁が進める信号機の仕様変更を受けて、光源に使用するLEDの小型軽量である特徴を活かして、厚さ6cmの薄型化を実現した。

 灯器を傾斜させた設置角度とグレアレス(眩しさ防止)加工を施した表示面の効果により、日中・西日時でも従来型と同等以上の見え方を確保しながらフードレスを実現、重量も従来型から約75%削減したとされている。

従来型と西日でも見えやすいフラット型信号機の比較(出典:コイト電工)
従来型と西日でも見えやすいフラット型信号機の比較(出典:コイト電工)

 同社が手がけるフラット型灯器は、薄型・軽量設計とともに専用光学レンズを採用、フードレス化を実現。信号灯本来の機能に加え、強風・積雪・着雪等による影響を抑えている。

 先に触れたように、従来型は太陽光の影響を軽減して視認性を確保するためにフードなどが装着してきたが、強風時には風を受ける面積が増えることや降雪時にはフードの上に積雪するデメリットがあった。

 なお、コイト電工では従来型の電球式およびLED信号灯器ではフードの装着により対応してきたが、フラット型ではレンズ面に視覚制限するカバーをつけて対応しているとのことだ。

薄型設計で軽く、西日でも見えやすいひさしのないフラット式LED信号機(出典:コイト電工)
薄型設計で軽く、西日でも見えやすいひさしのないフラット式LED信号機(出典:コイト電工)

■相性が悪い? ドライブレコーダーとLED式信号灯

 最後に、最近、ドライブレコーダーに記録されたあおり運転のYouTube動画を見たのだが「あれ?」と思うことがあった。

 動画に映っている信号機が点滅を繰り返したり、消灯もしくは点灯(点滅)して見えるのだ。いったいこれはなんだろうか? 私だけが思った、ふとした疑問なのか?

 調べて見ると、この現象はドライブレコーダーのカメラから得られる画像処理の影響から生まれるものらしい。LED式信号灯は目に見えないサイクルで点滅を繰り返しており、フレームレート(1秒間に撮像できる画像の枚数)の設定によって、カメラの撮像の周波数と同調してしまうと信号灯が点滅したり消えてしまうなどといった現象が発生するそうだ。

【画像ギャラリー】今やすっかりお馴染みとなったLED信号機 LEDならではの特徴とは?

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