電化から非電化に逆戻り!? 水素にハイブリッドに大進化の鉄道のいま

■今度は水素で動く鉄道が登場!?

JR東日本が製造するFV-E991系。水素を燃料とする燃料電池と蓄電池を電源とするハイブリッドシステムを搭載する試験車両だ
JR東日本が製造するFV-E991系。水素を燃料とする燃料電池と蓄電池を電源とするハイブリッドシステムを搭載する試験車両だ

 2019年6月、JR東日本は、水素を燃料とする燃料電池と蓄電池を電源とするハイブリッドシステムを搭載した試験車両、FV-E991系を製作し、2021年度から実証試験を行うことを発表している。水素と鉄道のイメージは一般的になかったこともあり話題となった。

 実施する区間は、神奈川県の工業地帯を走る鶴見線、南武線尻手支線などで、沿線には昭和電工や東芝といった工場が多く立地している。JRとしては、水素を燃料とすることにより、将来にわたり安定的にエネルギーを確保することや、エネルギーの多様化の実現、CO2 排出量の削減などのメリットがある。

 また、トヨタとの鉄道車両への燃料電池技術の導入に向けての協力も行うという。トヨタは、2021年のスーパー耐久シリーズへ、水素エンジンを積んだカローラで参戦しており、そこでのデータや経験も活用されるのではないだろか。

 日本で鉄道が開業されたのは明治時代。鉄道が水素で動く未来を誰が予想していただろか。10年後、20年後には、我々が考えもしなかったような全く新しい鉄道が走っているのかもしれない。

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