ノートオーラが売れている。日産は、2021年8月17日に発売開始した新型「ノートオーラ」が、発売から3週間で受注1万台を突破したことを発表した。
ノートを上級コンパクトカーに仕立てたノートオーラが売れている理由とは何だろうか。その魅力をいま一度振り返りつつ、考察していこう。
文・図/吉川賢一、写真/NISSAN
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人気グレードは2WDのG leather edition
はじめに、発売開始後3週間までの、ノートオーラ受注構成比を紹介しておこう。ノートオーラには、ベースグレードのG、本革シート仕様のG leather edition、それぞれに2WDと4WDが用意されている、全4グレード構成だ。なお、この台数の中には全国の販売ディーラーへの配車も含まれるはずなので、それを考慮する必要はあるだろう。
また、ノートオーラには、NISMOバージョンもあるが、まだ発売前のため、今回の数字には含まれていない。
最も人気のあるグレードは「G leather edision 2WD」で、約45%もの構成比となっており、購入者の2人に1人が、上級グレードを選んでいることが分かる。また4WDが約33%(7%+26%)と、全体のおよそ3分の1にもなっている点も特徴的だ。
コンパクトカーの場合、4WD比率は一般的に10~20%程度だが、ノートオーラでは遥かに上回っている。4WD比率が圧倒的に高い雪国需要というよりも、一般道や高速道路での4WDの安心感や信頼性が高まってきた、ということなのかもしれない。
「ナビ+プロパイロット+BOSE」のセットオプション装着率は、なんと88%
また、ナビシステムとプロパイロット、BOSEスピーカーのパッケージオプションは、40万1500円と高額にもかかわらず、装着率なんと88%。これほど高い装着率である理由は、「それぞれを単品選択できない」というのも理由のひとつだ。
プロパイロットがナビリンク機能付き(地図情報に基づいてコーナー手前で減速するなどの高度な支援が可能)となったことで「Nissan Connect」ナビがセットでないと本領発揮することができないため、このようなパッケージオプションとなっているのだろう。BOSEスピーカーの単品選択も不可能だ。
単品で選ぶことができない、というのは少々もどかしい気もするが、このパッケージオプション、装備内容を考えると異常に安い。一般的に、ナビゲーションシステムは約25万円、プロパイロットは約10万円が妥当なラインなので、残りの5万円でBOSEスピーカーが手に入ることになる。
このBOSEスピーカー、体験させていただいたが、耳横にある専用スピーカーの臨場感と音質はかなりよく、5万円でこのスピーカーが手に入るのは、かなりお得。ノートオーラを購入するならば、このパッケージオプションは外せないものであり、88%という装着率は、このお得感からもきているのだろう。
ちなみに、ボディカラーも全14色中9色が約3.8万~8.2万円の特別塗装色となる。売れ筋のG leather editionでフルに装着すると、車両価格は269万から320万円となり、輸入車のBセグメントからCセグメントに匹敵する車両価格となる。
この価格に見合うだけの価値のあるクルマか、ということになるが、ノートオーラはそれだけの価値のあるクルマに仕上がっている。
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