小型EVマイクロリーノの市販型がついに発表 モデルとなったBMWイセッタに会いにいく!

■イセッタに乗り込む岸本さん(連続写真1~4)

1/フロントドアのハンドルに手をかける
1/フロントドアのハンドルに手をかける
2/フロントドアを押さえたまま左足から乗る
2/フロントドアを押さえたまま左足から乗る
3/上半身を丸めながら車内へ入る
3/上半身を丸めながら車内へ入る
4/ドライビングポジションを整えてドアを閉める
4/ドライビングポジションを整えてドアを閉める

■2人から始まったオーナーズクラブのミーティング

岸本さんが発足したオーナーズクラブは普段はFBで技術情報交換がメインで、年に2回オフ会を開催している
岸本さんが発足したオーナーズクラブは普段はFBで技術情報交換がメインで、年に2回オフ会を開催している

「BMWイセッタ300」の車検が通った同年(2017年)、岸本さんはFB上に「BMW Isetta Owners club JAPAN」を発足する。
岸本さんが愛車の様子を発信したところ、「私もイセッタを持っています……」という仲間が現れクラブ発足の運びとなった。

「FBでイセッタの走行状況などを発信していたら『お友達申請』が来たんです。さっそく連絡を取り合い三鷹市にある野川公園で第1回目のオフ会を開催。2回目には3人になり、3回目には4人になり、今回(2021年10月2日開催)で8回目、メンバーは9人になりました。天候が悪いと集まれませんし、距離の問題もある。クルマも小さいですがオフ会も小さな規模でゆったりとやっています」

 メンバーのほとんどは多少時間にゆとりのできた50歳以上。メンバー唯一の30代の男性が海外からイセッタを個人輸入で運んでメンバーに加わった時は、岸本さんがお手伝いをして丸2年かけて走れるようにしたという。

「いつか本国ドイツで開催されているイセッタのミーティングに参加したいですね」と岸本さん。定年退職後の“趣味”の選択はこれ以上ないというくらい大正解だったようだ。

単気筒エンジンの軽快な音が心地いいという。たった13psしかないが思いのほかよく走るとか
単気筒エンジンの軽快な音が心地いいという。たった13psしかないが思いのほかよく走るとか
取材の最後に岸本さんの運転で隣に乗せていただいた筆者。思ったよりも安定感がありベンチシートに2人座っても余裕が感じられる。車体下に見えるフロントのトレッドに対し、極端に狭いリアトレッドにも注目! デフが省略されているためらしい
取材の最後に岸本さんの運転で隣に乗せていただいた筆者。思ったよりも安定感がありベンチシートに2人座っても余裕が感じられる。車体下に見えるフロントのトレッドに対し、極端に狭いリアトレッドにも注目! デフが省略されているためらしい

■やはり私はEVのマイクロリーノが欲しい!

アーバンエディション。ボディカラーはアムステルダムオレンジ、サントリーニホワイトの2色
アーバンエディション。ボディカラーはアムステルダムオレンジ、サントリーニホワイトの2色
ドルチェエディション。チューリッヒブルー、パリミント、ミラノレッド、アムステルダムオレンジ、サントリーニホワイトの5色
ドルチェエディション。チューリッヒブルー、パリミント、ミラノレッド、アムステルダムオレンジ、サントリーニホワイトの5色
コンペティツィオーネエディション。ボディカラーはゴッサムアンスラサイト、トリノアルミニウム、ロンドングリーンの3色
コンペティツィオーネエディション。ボディカラーはゴッサムアンスラサイト、トリノアルミニウム、ロンドングリーンの3色

 お話を伺うほどにイセッタを所有するには知識だけでなく、自分でメンテナンスできる技術が不可欠ということが分かった。

 取材に伺う前は、「もしかしたら自分でも所有できるのでは……」と淡い期待を持ったが、やはり自分はEV車「マイクロリーノ」で本家イセッタの面影を楽しもうという思いが固まった。

 2016年の発表から2年経過時点の発表では8000件以上の予約があり、もっとも多いのはドイツ(3257)、続いてスイス(1657)、アメリカ(550)、日本は200件で6番目の順だったが、2021年10月7日現在、マイクロ・モビリティ・システムズから、「現在日本からの予約は2000台あまり」とのメールが届いている。

 今回発表されたマイクロリーノ2.0にはUrban(アーバン)、Dolce(ドルチェ)、Competizione(コンペティツィオーネ)という3つのエディションが用意されている。ちなみに3つのエディションの価格はまだ発表されていない。

 まずアーバンエディションは、シンプルで実用的なクルマを好むユーザーを対象にしたグレードで、サントリーニホワイトのユニカラーとアムステルダムオレンジのデュアルカラーの2色で、ルーフは光沢のあるブラック。

 インテリアはブラックとアンスラサイトの2つのシンプルなインテリアカラーが特徴で、エントリーモデルにはサンルーフにアップグレードできるクローズドクーペルーフが付属している。

 ドルチェエディションは、レトロな雰囲気と派手な色が特徴。1950年代から1960年代にかけて流行したイタリアの「ドルチェヴィータ」のライフスタイルを体現したもの。5つのボディカラーと、クロームが追加され、プレミアム感が漂う。

 ボディカラーはアーバンエディションのサントリーニホワイトとアムステルダムオレンジの2色に加え、パリミント、ミラノレッド、チューリッヒブルーの3色の派手な色でルーフのカラーはホワイト。

 ドルチェエディションのインテリアは、レトロなエクステリアカラーにマッチするシート、ダッシュボード、ステアリングホイールにファブリックとビーガンレザーのプレミアム素材を使用した2つのインテリアスタイルを備えている。サンルーフは標準装備で、一年の暖かい時期に心地よいそよ風と日光を楽しむことができる。追加料金なしで、顧客はクーペルーフを選ぶことも可能。

 コンペティツィオーネエディションは、モダンで未来的なスタイリングと、繊細なクロームのディテール、光沢のあるブラックのルーフと対照的なマットなボディカラーが特徴。

 ボディカラーはゴッサムアンスラサイト、ロンドングリーン、トリノアルミニウムの3つのマットカラーがあり、それぞれルーフは光沢のあるブラックとなっている。

 モダンなエクステリアにマッチするシート、ダッシュボード、ステアリングホイールにファブリックとビーガンレザーのプレミアム素材を使用した2つのインテリアスタイルが特徴。サンルーフは標準装備で追加料金なしでクーペルーフを選ぶこともできる。

 はたしてマイクロリーノが日本に来るのはいつになるのか。近い将来、このページで経緯と実車を紹介できる日を楽しみにしている。

 下記はマイクロリーノのHPでリザーブのボタンをクリックしたときの返信メール。

Dear Maya
Thank you very much for reserving a Microlino! We will update you about anynews regarding the project and keep you up to date. The production is
scheduled to start in 2021. If you have any questions, feel free to write us an email to ……。

 それから2度ほど、「日本ではいつ発売になりますか?」とメールを出しているのだが、日本での販売についてはまだ早いとのこと……。

At the moment, it is still a bit early for us to talk about sales in japan. We are focusing on the european market first.……

 このような状態である。いつになることやら……。


マイクロリーノのホームページ
Microlino facebook

 ちなみに日本では、​マイクロスクーター・ジャパン株式会社が、マイクロ・モビリティ社の日本販売総代理店となっており、現在、電動自転車や電動キックボードを販売している。


マイクロスクーター・ジャパン

ラゲッジ容量は230Lと実用性もある
ラゲッジ容量は230Lと実用性もある
マイクロリーノのEVシステム図
マイクロリーノのEVシステム図
イセッタはチューブラフレームだが、マイクロリーノ2.0はシャシーとボディが一体化したモノコックボディを採用
イセッタはチューブラフレームだが、マイクロリーノ2.0はシャシーとボディが一体化したモノコックボディを採用


■Microlino(マイクロリーノ)2.0
●販売予定価格:12500€~(約188万円~、2021年10月現在)
●全長:2519mm
●全幅:1473mm
●全高:1501mm
●車両重量:513kg 
●駆動用バッテリー:リチウムイオン電池
●最高出力:12.5kW(17ps)●最大トルク:118Nm
●最高速度:90km/h 
●0-50km/h:5秒
●航続距離:6kWh/95km、10.5kWh/175km、14kWh/230km


【画像ギャラリー】総数50枚以上!! 「マイクロリーノ」とそのモチーフになった「イセッタ」の画像を大公開!

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