■初代の衝撃がウソのような後継者たちの歴史
説明するまでもなく日本ではセルシオとして大ヒット! アメリカでもレクサスというブランドを決定づけた。
2代目を開発するにあたり「少しやり過ぎた」という部分を簡略化したら、ユーザーに見破られてしまう。世界規模で「少し残念」という評価。危機感を持ったトヨタは3代目で再び妥協しないクルマ作りを目指す。
3代目、なかなか良いクルマだった。私は初代を購入。2代目に乗って全く興味なし。3代目のハンドル握ったら「これだ!」と購入した次第。3代目セルシオ、今でもけっこうな台数が走っている。アメリカでも3代目のLS430は人気。丈夫なクルマ作りをしていたため30万kmくらい走っていても中古車市場で値が付く。
4代目は世界規模で厳しい売れ行きになってしまう。日本市場を見るとトヨタ扱いからレクサス扱いになったので車両価格が高騰。ベンツSクラスの背中に追いつく。それでいてクルマの内容は3代目セルシオと大差なし。販売規模が10分の1レベルに落ちてしまった。
私も4代目に試乗し「価格を考えたら全く興味なし!」思った次第。
ハイブリッドのLS600などもラインアップしたが、メイン市場のアメリカで年間3桁の販売台数を確保するのがやっと。大幅値上げした日本も悲惨な状況になってしまった。
あまりに売れなかったためフルモデルチェンジが11年もできなかったほど。この11年でLSはブランドイメージすら失ったように思う。もはやライバルも意識せず。
そして2017年に現行モデルがデビューする。もはや往年のイメージ無し。何よりクルマのコンセプトが厳しかった。このカテゴリーとしては圧倒的にリアシート狭い。私の身長だとルーフに側頭部が当たってしまうほど。
乗った瞬間「ダメですね」と失望したことを思い出す。開発チームは「フォーマル」より「スポーティ」を選んだという。
日本では1000万円以上するセダンの後席が使えなければニーズ無し。アメリカでも厳しい評価を受け、4代目で失ったシェアを取り戻せていない。センチュリーの基本骨格を使ったら良かったかもしれません。
6代目を開発するのなら、初代の精神に戻り、全ての評価項目でライバルを凌ぐクルマ作りをすべきだと思う。
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