今や販売日本一!! 輸入車ド定番「MINI」が長年愛され続ける秘訣と魅力

今や販売日本一!! 輸入車ド定番「MINI」が長年愛され続ける秘訣と魅力

 2021年5月25日、MINI 3ドア/5ドアハッチバックとコンバーチブルのマイナーチェンジを実施。フロントマスク、インテリアのデザインが一新され、先進安全装備も充実した。これまでのミニの個性はなくすことなく、際立たせたモデルとなった。

 そこで、2021年9月までのミニ登録台数を調査してみると、1万4229台だった(「JAIA」統計データより)。少なくとも、モデル別輸入車ダントツの記録にあたるだろう。なぜそこまでミニに魅了され続けるのか? ミニの魅力に迫る。

文/島崎七生人、写真/BMW

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BMWミニ販売好調!! 現行モデルの現在位置は?

2021年5月のマイナーチェンジで、フロントマスクがよりポップで未来的なデザインになったミニ
2021年5月のマイナーチェンジで、フロントマスクがよりポップで未来的なデザインになったミニ

 2021年第3四半期(1〜9月)までのミニ登録台数は1万4229台。これはモデル別輸入車のなかで、ダントツでトップの数字であるだけでなく、少なくとも直近で5年連続首位の座をモノにしているところもスゴい。

 2014年3月、“BMW MINI”の3世代目となる現行ミニが日本市場にお目見えした。それ以降、2018年に1度目、2021年5月に2度目のマイナーチェンジが入ったものの、登場からすでに7年以上が過ぎている。それにもかかわらずの人気ぶり。“普通のクルマ”ならフルモデルチェンジがあってもおかしくないタイミングだが、ミニは、いまだに商品として充分に通用している。

 ちなみに現行モデルのバリエーションは、オフィシャルウェブサイトでも紹介されているとおり全6タイプ。3ドア、5ドア、コンバーチブル、クラブマン、クロスオーバー、同PHEVだ。さらにより走りのスペックを磨いたシリーズとしてジョン・クーパー・ワークスも用意される。

 今は消滅したが、クロスオーバーの2ドアクーペ的なペースマン、2シーターのクーペ&ロードスターも用意され、今よりもバラエティに富む時期もあった。いずれにしろ、もともとは3ドアの1タイプでスタートしたミニだが、今も大所帯というか、ひと口にミニといってもさまざまなタイプが用意されている。

販売比率から読み解くミニの人気ぶり

3世代目がデビューした翌年の2014年に登場したミニ 5ドア。このモデルがラインナップに加わってからミニ人気がより加速
3世代目がデビューした翌年の2014年に登場したミニ 5ドア。このモデルがラインナップに加わってからミニ人気がより加速

 そんなミニの中で、販売比率はどうなっているのだろうか。問い合わせてみると、「2020年のデータで見ると、約30%強が5ドア、その次が約25%の3ドア、そしてクロスオーバー約20%、約20%を若干下回る感じでクラブマン、残りがコンバーチブル」(BMW広報部)とのこと。なるほど“空気感”として、街中で見かけるミニは確かに前述のとおりの順番のような気がする。

 日本では5ドア(4ドア)の人気が高いのが特徴のようで、やはり使い勝手のよさ、実用性で支持を集めているのだろう。そしてミニの基本の3ドアがそれに続いているのは、今も昔もミニといえばあの姿……と、イメージが廃れていないことを意味している。

 いっぽうでパワートレインは3ドア、5ドア、クラブマンはガソリン車が多く、クロスオーバーはディーゼルが支持を集めているとのこと。これも納得で、日本では昔も今もレジャーユースのクロスオーバー系の車種は、遠出で燃費の良さを発揮することもありディーゼルとの親和性の高さが理解されている。その流れがミニ・クロスオーバーにも波及してのことだろう。

 なおインポーター情報によれば“ミニは指名買いが多く、競合しないのも特徴”という。また最近では、ダウンサイザー、エンプティネスターからの引きあいが増えたとのこと。

 以前であれば女性や若いユーザーがミニを選ぶイメージだったが、最近はユーザー層は広がりを見せているようだ。まさしくこの点こそミニの人気の秘訣で、今や老若男女に愛されるクルマがミニだ、という訳だ。

 何を隠そう筆者も、昔のミニ時代に自分で乗っていたこともあったし、BMWミニになってからも、最初のR50時代に、仕事で引き受けていた原稿を書きながら手元で見ていたカタログの限定車(PARK LANEという名の渋めの仕様だった)の革内装に気持ちがヤラれて、そのままお買い上げのパターンを経験したことがある。

 もっといえばクラシック・ミニはふと冷静に考えれば乗り心地が決していいわけではなく、若い頃に、某編集部で徹夜明けで仕事を手伝った帰り道、疲れた身体で運転しているときなど「こんな乗り心地、もう嫌だ!」と思ったもの。いざ手放すと、愛おしくなり、また乗りたくなるのがミニなのである。

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