■黒樹脂の表面劣化も原因はほとんど同じ
一方、ヘッドライトの黄ばみや曇りと並んで、クルマを古ぼけて見せるのが、黒い樹脂パーツの表面が白くなってしまう劣化だ。
こちらも紫外線やオゾン、酸性雨などが原因で表面の樹脂が劣化している状態。新品時にはキレイな素地仕上げの樹脂も、滑らかな表面がザラザラになったことにより、白化して古ぼけた印象になってしまう。
昔はカーワックスなどが付着して白くなってしまったケースも多かったが、最近はコーティングが主流のため減ったようだ。しかし紫外線による劣化は未だに避けられない。新車時の黒々とした印象を保つには、通常の洗車だけでなく、定期的なメンテナンスが欠かせないのである。
今回、この黒樹脂の劣化を復活させるケミカルも2種類を試してみることにした。1つ目はソフト99の未塗装樹脂フレッシュ ブラックパーツワンである。これは2液性で、洗車後にリキッドバインダーという下地剤で汚れなどを落とし、ハードクリアコートを塗って5分ほど乾燥後に乾拭きする。
黒々と光沢のある仕上がりを得られるが、その反面光沢が出るためにムラになりやすいので、少々コツがいるようだ。
そして2つ目はカーメイトの黒樹脂復活。こちらは1液性で、洗車後に樹脂部分を乾燥させて、付属のスポンジに液剤を含ませて、黒樹脂部分に均等に塗り込んでいく。その後、付属のクロスで拭き上げるのだが、こちらの方が艶は控えめで、落ち着いた印象だ。
どちらも表面保護の薬剤は8mlと少ないので、黒樹脂仕上げの面積が大きいクルマの場合は足りなくなることもありそうだ。また両製品とも効果は6ヵ月と謳われていたので、効果が切れる前に再度表面処理することで、黒々とした状態を保つだけでなく、劣化を防ぐことができることになる。
■数日経過してみると、ヘッドライトレンズの印象が変化
ところで、ヘッドライトレンズの黄ばみを除去して磨いた直後は、かなりキレイになった印象だったが、それから数日すると再びレンズの曇りが気になるようになってしまった。
どうやらコンパウンドの油分が揮発してしまったことで、カバーされていたクラックや曇りが見えるようになってしまったらしい。つまり、以前の作業ではヘッドライトレンズの劣化部分は完全には除去できていなかった訳だ。
これを解決させるには、再びレンズ表面を研磨して完全に劣化部分を取り除くか、表面にクリア塗装を施すしかない。鈑金塗装業者も、このライトレンズの研磨塗装を請負っているから、利用するのも手だ。
ただし、レンズ内に細かいクラックが入っている状態なら、これを取り除くことは難しい。それでも黄ばみや曇りを取り除けただけでも、フロントマスクの印象は大きく変わり、洗練された印象になることは間違いない。
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