クルマ好きなら、(オタク具合や熱量はともかくとして)一度はモータースポーツに触れたことがある人も多いのではと思う。
興味はないのだけど、テレビでやっているのを見た、という人が多数だと思われるし、特にバブル期のF1ブームなどをリアルタイムで経験している方であれば、サーキットを誰よりも速く駆け抜けるマシンとドライバーの姿を思い出すはず。
そこで一つ疑問がある。「毎年レーシングカーって新しくなっているけど、昔のレーシングカーってどうなっているのだろう?」
サーキットを駆け抜けたあのマシンのその後。果たしてどうなっているのか。
調べてみると、クルマごとにその後に辿る道は異なるのだが、一部のレーシングカーはそのまま「中古車」として流れている例が世界的に見ても多い。そしてその中古レーシングカー、ネット上で調べることもできるのだが、なかにはビックリするような個体が存在する。
今回はそれらの中古レースカー事情を追ってみることにした。読者の皆様も、もしお財布の状態がよかったらご購入を検討してみてね。
※本稿は2021年9月のものです。価格・在庫などは当時のものです
文/ベストカー編集部 写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2021年10月26日号
■中古情報1/日産 スカイラインGT-R JGTC仕様
まず一件目。
JGTCを見ていた人、トミカで見覚えのあるあのカラー、あの長谷見昌弘氏の大ファンならたまらない一台が出品されている。
1994年JGTCにて長谷見昌弘がドライブしたユニシアジェクスR32がなんと売りに出ているのだ!
コンディションはほぼオリジナル状態で、その保管状況のよさから「タイムスリップしたのでは?」と見間違えるほど。
しかもこの個体も実走状態にあるという、希少な一台。なお価格はPOAである。(かつてタイサンF40が売りに出た時は2億超の値がついたけど……)今現在日本で個人が保管しているそうだ。
●ユニシアジェクス スカイライン(R32)JGTC仕様の情報はコチラから(リンク先)
■中古情報2/あのトムス・86Cが出品中!
もしかすると雑誌やテレビで見たことがあるかもしれない、カッコいいルックスを持つグループCカー、トヨタ・童夢86C。
1986年に登場した86Cはアルミモノコック、直列4気筒ターボ(初期は4T-GT型、後に3S-G型に載せ替え)、フロントラジエターというパッケージを持つグループCカーで、1986年ル・マン24時間にも出場するほか、全日本耐久にも出場した実績を持っているのだ。
今回出品されている86Cはそんな現役時代、わずかに製作されたうちの生き残りであり、保存状態は完璧。
出品先のホームページを読むと、なんとオリジナルの状態にこだわりつつレストアを実施。そして2020年1月に富士スピードウェイで実走テストも行われたという。これほどの良コンディションのグループCカーはそう多くなく、貴重な一台である。
なお価格はPOA(価格応談)となっており具体的な数字は示されておらず、販売社はイギリスの会社となっているが、どうやらこの個体は日本に存在するという。日本国内で興味がある方、さっそく問い合わせてはいかが?
コメント
コメントの使い方