■スバルにとって「親和性高い」電動化 今後独自のEV開発はあるか?
話をソルテラに戻そう。阿部氏は「モーター制御はスバルというブランドとの親和性が高い」と語った。
「スバルは4WDを制御するクルマ作りをおこなってきたが、モーターはその制御がすごくしやすい。そして、バッテリーをプラットフォームの一部として利用しつつ、床下配置としたことで実用性の高いパッケージングを実現できた。スバルの目指す方向性とシンクロしている。私はSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)を担当していましたが、ソルテラの方向性はSGPと非常に似ている印象がある」とも語った。
阿部氏は今後のスバルのEV作りについて、
「現在はそれぞれの持つ技術を生かしながら、協業という形でEV作りをおこなっている。持てる資産を上手に使うということもあるし、組立工場の制約という点もあり協業で作るのが効率もいい」
「しかし、いずれは競合する形になるはず。そうしたときにスバルらしさをどう表現できるか? は非常に大切なことになる。現在でもソルテラにはパドルスイッチを付けて、回生量を調整できるようにするなどしている。そして我々スバルにはアイサイトがあります。今後スバルはEVにおいてもアイサイトを採用していくし、スバルがアイサイトを手放すことはない」
と語る。現在のソルテラはプラットフォームからエンジン、モーター、外板など多くの部分をトヨタbZ4Xと共有するモデルであるが、この先は次第にオリジナル部分が増えていくのが当たり前の流れだ。
スバルのEVは、スバルらしいモデルになることに期待が膨らむが、若干の不安もある。阿部氏は最後にこう言った。
「スバルのユーザーはEVに興味を持っている方が多い。だから、充分にいけるんです」 力のこもった、自信たっぷりの発言には説得力が満ちあふれていた。
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