ダイハツの軽ハイブリッドは今後どうなる? スズキに後れをとって崖っぷち!?

■気になる軽自動車HVの価格は?

2021年7月のダイハツ、スズキ、トヨタの共同記者会見の様子。3社協業として「軽・商用領域の電動化」が盛り込まれた
2021年7月のダイハツ、スズキ、トヨタの共同記者会見の様子。3社協業として「軽・商用領域の電動化」が盛り込まれた

 そして軽自動車がe-スマートハイブリッドを搭載した時の価格は、現状のベース車に対して約20万円の上乗せになるだろう。ダイハツの軽自動車と小型車で、ターボや4WDの正味価格を比べると、軽自動車は小型車の約70%の価格上昇で装着されているからだ。

 前述の通りロッキー&ライズのeスマートハイブリッドは、ノーマルエンジン車に比べて28万9000円の上乗せで装着され、その70%は約20万円に収まる。

 そしてタントXとタントカスタムXの価格差は23万1000円だ。20万円の価格差は、標準ボディとエアロボディの差額と同等かそれを下まわり、軽自動車でグレードアップを考えた時の最大値に匹敵する。

 2030年度燃費基準に合致させるためにストロングハイブリッドを搭載する時も、20万円が限界で、そこに収めるためにe-スマートハイブリッドはコストを低減させた。e-スマートハイブリッドにとって、ロッキー&ライズの搭載は第1弾で、本命は軽自動車における幅広い展開だ。

 ダイハツの親会社となるトヨタは、スズキとも提携を結んでいる。2021年7月に実施されたダイハツ/スズキ/トヨタの共同記者会見では、この3社の協業として「軽・商用領域の電動化」が盛り込まれた。

 「カーボンニュートラルに向け、電動ユニットなどの技術協力を実施し、開発リソーセスを集約することで、廉価で魅力的な軽の電動車の開発にチャレンジ」するという。

 そうなるとダイハツがe-スマートハイブリッドをスズキに提供して、量産効果に基づくコスト低減と低価格化をさらに進めることも考えられる。「100年に一度の大変革」は、技術から提携関係まで、さまざまな事柄を激変させることになりそうだ。

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