車とロックンロールにのせて描かれる青春の一夜『アメリカン・グラフィティ』を観る!!

■『車と音楽』という青春映画の雛形を作った名作

舞台設定である1962年にラジオDJとして人気を集めたウルフマン・ジャックが本人役で出演 (C) 1973 Universal Studios. All Rights Reserved.
舞台設定である1962年にラジオDJとして人気を集めたウルフマン・ジャックが本人役で出演 (C) 1973 Universal Studios. All Rights Reserved.

 本作は世界中で思わぬヒットを記録し、アカデミー賞にも作品賞や監督賞を始め5部門でノミネートという快挙。さらに、ノスタルジックな曲×車という青春映画のひとつのパターンを作るきっかけにもなった。

 1979年には『アメリカン・グラフィティ2』が作られ、モデストに残った若者たち(同じ役者が演じている)のその後がヒット曲とともに描かれている。

 こちらはベトナム戦争もドラッグもヒッピーも登場と、時代の流れがヒシヒシ。ルーカスは製作総指揮に回り監督はビル・ノートンが務めた。この2本、続けて観ると感慨もひとしおかも。

●解説●

 1962年の夏の終わり。東部の大学への進学が決まっているスティーブと、地元に留まる恋人のローリー。彼女はスティーブとの別れがつらくて仕方ない。一方、大学進学が決まっているカ―トだったが、果たしてその選択が正しいのか確信がもてなかった。

 また、彼らの後輩、車を持っていないテリーだったが、スティーブが愛車を貸してくれたことで、夜の町に繰り出すことが出来た。それぞれの最後の夜が動き出す……。

 ベトナム戦争が始まる前、ドラッグの危険性もなかったころの健全なアメリカを描いて、多くのファンを獲得した青春映画の佳作。音楽を聴き、車を愛で、ファッションを見ているだけで当時にタイムスリップできるような懐かしさが大きな魅力だ。

 スティーブの愛車として登場するカスタマイズされたシボレー・インパラは映画完成後、ルーカスのもとに置かれていたが、新聞に売却通知を出し、それによって20代前半の男性が手に入れた。

 そのときの値段は数百ドルだったというが、のちに売却されたときには30万ドル(およそ3000万円)になっていたという。

 ジョン・ミルナーのデュース・クーペのナンバープレートは「THX-138」。これはルーカスの前作、長編デビュー作になる『THX-1138』(1971)にちなんだ番号。この作品の製作総指揮を担当しているのもコッポラだ。ルーカスの作品にはこの数字とアルファベットの組み合わせがよく登場することでも知られている。

『アメリカン・グラフィティ』
Blu-ray:2,075円(税込)/DVD:1,572円(税込)
発売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
※2021年10月の情報です。
(C) 1973 Universal Studios. All Rights Reserved.

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