■ホンダ ヴェゼルの買い得グレード:e:HEV・Z(289万8500円)
■ホンダ ヴェゼルの人気グレード上位3
●1位/e:HEV Z…76.1%
●2位/G(ガソリン)…11.0%
●3位/e:HEV X…7.8%
※2021年1月~12月のデータ・ホンダ調べ。e:HEV PLaYは5.1%。なおPLaYは現在受注停止中ではあるものの、登録実績ベースのため上記の結果となる
1.5Lのノーマルエンジンと、1.5Lをベースにしたハイブリッドのe:HEVを用意している。ただしノーマルエンジンは装備のシンプルなG(227万9200円)のみで、低価格でも満足度は乏しい。推奨できるのはe:HEVだ。
e:HEVはモーター駆動が中心のハイブリッドだから、加速が滑らかで瞬発力もあり、運転感覚も優れている。
e:HEVには、X(265万8700円)、Z(289万8500円)、PLaY(329万8900円)という3種類のグレードがある。
e:HEV PLaYにはガラスルーフのパノラマルーフが標準装着され、外観は専用デザインになり、内装も上級化する。
つまりPLaYは最上級グレードと受け取られるが、中級のe:HEV Zと比較して、省かれる装備もあるから注意したい。
LEDアクティブコーナリングライト、エアコンの左右独立温度調節機能、トノカバーなどは、e:HEV Zには標準装着されるが、e:HEV PLaYには装着されない。
このようなe:HEV Zには標準装着され、e:HEV PLaYには装着されない装備の価格換算額は、合計すると約11万円になる。
そうなるとe:HEV Zとe:HEV PLaYの価格差は、価格設定上は40万400円だが、装備の違いまで含めると約51万円に拡大する。
一方、e:HEV Zは、ベーシックなe:HEV Xに比べて、後方の並走車両を検知して知らせるブラインドスポットインフォメーション、リアゲートの電動開閉機能、上級シート表皮、先に挙げたLEDアクティブコーナリングライトなどを加えた。
これらを価格に換算すると約29万円に達するが、実際の価格アップは23万9800円に抑えている。つまりe:HEV Zは、e:HEV Xに比べて約5万円は割安だ。
そのために2021年1~12月におけるヴェゼルの販売構成比も、e:HEV Zが76.1%を占めた。割高なe:HEV PLaYは5.1%に留まる。
ほかの車種も含めて、皆さんは各グレードの割安感をしっかりと見極めて選択されている。大いに感心させられた。
ちなみにヴェゼルでe:HEV PLaYの販売比率が下がった背景には、納期の違いもある。発売直後にはPLaYの販売構成比がメーカーの予想を上まわる12%に達したこともあり、納期が大幅に遅延した。
現時点でヴェゼルの納期はノーマルエンジンが約3か月、e:HEV Zなどは約6か月だが、e:HEV PLaYだけは約1年に達した。
そこで2022年1月下旬時点では、販売店で受注を中断している。その結果、販売構成比は5.1%に下がった。
■トヨタ アルファードの買い得グレード:2.5 S(398万5000円/7人乗り)
■トヨタ アルファードの人気グレード上位3
●1位/S Cパッケージ(ガソリン車)…43.7%
●2位/S TYPE GOLD(ガソリン車)…23.0%
●3位/S TYPE GOLD2(ガソリン車)…22.5%
※2021年1月~12月のデータ・トヨタ調べ
パワーユニットは、直列4気筒2.5Lと、V型6気筒3.5Lのノーマルエンジン、2.5Lをベースにしたハイブリッドが設定される。
これらの内、一般的に売れ筋になるのは2.5Lのノーマルエンジンとハイブリッドだが、アルファードでは後者が圧倒的に少ない。ハイブリッド比率は19%に留まり、大半が2.5Lのノーマルエンジンだ。
その理由は価格にある。アルファードのハイブリッドは後輪をモーターで駆動するE-Fourのみで、前輪駆動の2WDは用意されない。
そのためにハイブリッドは価格が高く、ベーシックなハイブリッドXを除くと、すべてのグレードが500万円以上だ。オプションを加えると550万~600万円に達する。そこで売れ筋は2.5Lのノーマルエンジンになった。
最多販売グレードは2.5Lのノーマルエンジンを搭載するS Cパッケージ(468万1600円)だ。
2.5Lノーマルエンジンを搭載する最上級グレードに位置付けられ、2列目にはエグゼクティブパワーシートも標準装着される。外観にはエアロパーツと18インチアルミホイールも備わるから、見栄えもカッコイイ。
このグレードは海外市場に向けた中古車輸出を含めて人気を高め、売却額が大幅に吊り上がった。
買取店からは「人気色であれば、購入して3年後に手放しても、新車価格の70%以上で買い取れる」という話も聞かれた。クルマ自体の魅力に、売却する時の好条件まで加わり、S Cパッケージの人気が急上昇した。
ただしファミリーカーとしてオーナーが運転するなら、2列目に豪華なエグゼクティブパワーシートを装着する必要がない場合もあるだろう。
実用的にはノーマルエンジンの2.5X(359万7000円)で十分だが、このグレードは2列目がベンチシートの8人乗りのみだ。外観も含めて、シンプル過ぎて物足りない印象も受ける。
そこで2.5 S(398万5000円/7人乗り)を買い得グレードとして推奨したい。2列目にはセパレートタイプのキャプテンシートが備わり、インパネなどの仕上げも含めて、アルファードらしい上質感を味わえる。
外観はS Cパッケージに近い仕上がりで、エアロパーツや18インチアルミホイールを標準装着する。予算に余裕があるならS Cパッケージ、割安度も考慮するなら400万円以下のSという選び方でも良いだろう。
【画像ギャラリー】人気モデル揃い踏み! グレード選びが悩ましい5台をギャラリーでチェック!(30枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方