■トヨタ 次の86は高確率で「電動パワーユニット+高効率AT」になる
純ガソリンエンジン+MT車がもっとも多い国産メーカーは、意外にもトヨタだ。2022年2月上旬現在、下記の10車種において「古式ゆかしい純ガソリンエンジン+MT」というパッケージを選ぶことができる。
●カローラ
●カローラスポーツ
●カローラツーリング
●カローラアクシオ
●カローラフィールダー
●GRヤリス
●ヤリス
●GR86
●C-HR
●コペンGRスポーツ
上記のどれもがそれなり以上にステキだが、旧世代にあたるカローラアクシオを、しかもその法人向けっぽい最廉価グレードである「EX」を、5MTで駆るというのはマニアックでステキな楽しみ方かもしれない。
とはいえ、それはあまりにもマニアックすぎるため、一般的に考えた場合の「死ぬまでに乗っておきたい純ガソリンエンジン+MTのトヨタ車」は、やはりGR86だろうか。
GR86が搭載する6速AT「6 Super ECT」も決して悪くないというか、個人的なことを言えばむしろ好みでもあるのだが、要はタイミングの問題である。
これから何十年間も「次々と新型のガソリンエンジン+MT車が登場する」という時代であるならば、今回のGR86で6 Super ECTを選ぶのも十分アリだろう。
だが、おそらく“次”はないのだ。次のGR86は、もちろんわからないが、かなりの確率で電動パワーユニット+高効率ATになるはず。だからこそ今、“古典”を味わっておきたいのである。
■マツダ 「最強最後の古典」を堪能できるロードスター特別仕様車「990S」
トヨタの次に「純ガソリンエンジン+MT」のラインナップが豊富なのはマツダだ。現在、下記6車種のそれを選ぶことができる。
●ロードスター
●ロードスターRF
●マツダ2
●マツダ3 ファストバック
●CX-3
●CX-30
これらのどれもが魅力的な選択肢なわけだが、強いて言うなら本命は「ロードスター」だろうか。
6EC-ATのロードスターが悪いとはまったく思わないが、せっかくこの古典純情派スポーツに乗るのであれば、トランスミッションも古典でいきたいと思うのが人情である。
特に、昨年12月に登場した車重990kgの特別仕様車「990S」であれば、「最強最後の古典」を存分に堪能できるだろう。
■ジムニー スイフト… 魅惑の選択肢が揃うスズキ
スズキは2020年2月上旬現在、マツダに次ぐ計5車種の「純ガソリンエンジン+MT」をラインナップしている(※商用車を除く)。
●スイフト
●スイフトスポーツ
●アルトワークス
●ジムニー
●ジムニーシエラ
どれも魅惑の選択肢であり、例えばジムニーとスイフトの使い方や魅力を同列に論じるのはナンセンスなわけだが、それでも強いて“本命”を挙げるとすれば、やはり「スイフトスポーツ」だろう。
最大トルク23.4kgmを2500~3500rpmで発生する1.4L直4ターボエンジンは、6速ATで操っても十分以上にファンで、なおかつ楽ちんでもある。
だがGR86と同様の理由で、つまり「次のスイスポは純ガソリンエンジン+MTではなくなるかもしれない」という理由により、このタイミングにおいては6MTのスイスポを選ぶのが、守旧派あるいは追憶派のカーガイ的には正解となるのだ。
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