新庄ビッグボスをも魅了した軽スポーツカー、小さなコペンのビッグで唯我独尊な魅力に迫る!!

■ビッグボスはコペンのどこが気に入った?

 が、自分がコペンに乗るかと言われたらNOだ。カーマニアは乗るクルマで自己表現するしかないので、クルマ選びがすべて。いかに気楽で楽しくても、コペンではカッコがつかない。コペンに乗る人は、それほどクルマに詳しくない人が多いんじゃないか……と思っていたりもする。

 実際のところ、コペンは気楽なオープンスポーツだ。S660のように気張って乗る必要はないし、アルトワークスのように速さを見せつける必要もない。ただお気楽に流すのが似合う。

ダイハツコペンは気楽に使えるファッションオープンスポーツ軽だ。「電動オープン機構を持つ2シーターの軽自動車」なので天候を気にせず普段使いできる。S660ではこうはいかない
ダイハツコペンは気楽に使えるファッションオープンスポーツ軽だ。「電動オープン機構を持つ2シーターの軽自動車」なので天候を気にせず普段使いできる。S660ではこうはいかない

 そこで、我々カーマニアもハタと気づく。「ビッグボスはそこが気に入ったんじゃないか!」と。

 今年発売されたビッグボスの日めくりカレンダーのタイトルは『まいにち、楽しんじょう!』だ。それはまさにコペンのことではないか!? クルマに乗るのに、いちいち面倒くさい能書きはいらない。楽しけりゃいいじゃないか! と。

 ビッグボスには、カーマニア的なこだわりはおそらくカケラもない。カウンタックが日本一似合う男ゆえに、あえて脱力系のコペンに乗ると、これがまた超ハズシ技で似合ってしまう(だろう)。「何にもこだわる必要はないんだよ、人生楽しくやろうぜ!」という哲学が伝わってくるじゃないか!

■単に楽しく生きてきただけ……それもまたコペン

 実は私も、2年半前にGRコペンが出た際、久しぶりにコペンに乗って、「あ、楽しいな」と初めて気づいた。世の中、気楽に流せるオープンカーはいろいろあるが、ほとんどのモデルはカッコいい。少なくともカッコをつけている。

 でも、コペンはぜんぜんカッコよくない(私見です)。むしろ不格好だ。これは貴重な存在だ。不格好なオープンスポーツに乗るオッサンは、派手な衣装を着たブサイク芸人のようなもので、周囲に癒しを与え、笑ってもらえそうな気がした。

 人間誰しも、「カッコいい」と言ってもらいたい欲望はあるが、「オモシロイ!」とも言ってももらいたい。コペンに乗ると、オモシロイ人になれそうなのだ。

 ビッグボスは、『楽しんじょう!』である一方、『スリルライフ』という本も出している。まさかの大リーグ挑戦やまさかの引退宣言、まさかのバリ島移住、そしてまさかのプロ野球再挑戦やまさかの監督就任など、ビッグボスの人生は何が起きるかわからない。絵にかいたようなスリルライフだが、本人はスリルを求めていたというより、単に楽しく生きてきただけ……に思える。それもまたコペンなのである。

■軽スポーツモデル唯一の生き残り 頑張れコペン!

 コペンには現在、4つのバリエーションがある。「ローブ」、「Xプレイ」、「セロ」(丸目)、「GR」だ。ビッグボスはどれを買ったのか? インスタグラムにアップされた画像はXプレイだったので、その可能性が高い気がするが、違うかもしれない。

4つのバリエーションのコペン。写真左から、「セロ」(丸目)、「ローブ」、「GR」、「Xプレイ」
4つのバリエーションのコペン。写真左から、「セロ」(丸目)、「ローブ」、「GR」、「Xプレイ」

 と言ってもコペンは、4つともあまりカッコよくない。いや、ぜんぜんカッコよくない(私見です)。あえて言えば、2019年に200台限定発売されたコペンクーペが断然カッコよかったが、すぐに売り切れてしまったので、今はもう新車では買えない。

 コペンクーペは限定モデルだけに、中古車市場で新車価格(248万円)より高く売買されているが、ビッグボスがコペンクーペに乗ったら頭が天井につかえそうだし、オープンにできないから目立たないし、野次馬的に面白くない。やっぱり一番似合うのは、見た目が一番ゴテゴテしたXプレイでしょうか?

 軽スポーツモデルは、S660とアルトワークスが、相次いで消えた。今、唯一残っているのがコペンだ。コペンだって採算を取るのは難しいだろうに、ダイハツはコペンを消滅させる気配はない。

 現行モデルは、デビューから7年を迎えたが、元気でお達者だ。そのことを思うと、目頭が熱くなる。頑張れコペン! ビッグボス効果でますます長生きしてください! うお~ん。

【画像ギャラリー】あの貴重なコペンCoupeの写真も!! コペンてんこ盛り大全集!!(42枚)画像ギャラリー

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