■初試乗してわかったのはiQの素性のよさ
そのシグネットに、最近ようやく、初試乗することができた。知り合いが数年前から通勤用に使っている個体だ。走行距離は12万kmを超え、車内はモノやゴミであふれかえり、生活感満点だった。
しかしそれでも、初めて乗るシグネットの内装は高貴そのもので、それらのゴミたちを圧倒していた。500万円するだけの価値はあったのだな……と、いまさらながら見直した。
走りはiQそのもののはずだが、発売直後に試乗したiQに比べると、足まわりが非常にしなやかで、ものすごく好印象だった。基本的にメカニズムもiQそのもののはずだから、これはおそらく経年によるヘタリだろうが、とにかく完璧すぎるアタリがついていた。もともとiQは、シャシー性能が高く評価されていたが、12万km走ってもこれだけしっかりしているのは大したものだ。
アストンはなぜiQを選んだのだろう。なぜここまで小さいクルマをベースにしたのだろうと、ずっと疑問を抱いていたが、謎が少し氷解した。つまり、これだけしっかりしたシャシー性能を持つ小型車は、他になかったから……なのかもしれない。
ちなみに試乗したシグネット、知人が数年前に350万円で購入したものだが、現在は800万円以上に高騰している。超レア車ゆえ、言うまでもなくタマ数は極めて少ない(執筆時点で2台。iQは400台以上)。
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